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【令和2年度・四国②】登録販売者過去問解説【主な医薬品とその作用】

過去問題・解説

問 21
眼科用薬及びその成分に関する次の記述について、正しいものの組合せを下欄から選びなさい。

a コンタクトレンズ装着液は結膜嚢に対して適用するものであるため、その全てが医薬品として製造販売されている。
b アレルギー用点眼薬には、通常、目のアレルギー症状(流涙、目の痒み、結膜充血等)の緩和を目的とし、抗ヒスタミン成分や抗アレルギー成分が配合されている。
c ホウ酸は、洗眼薬として用時水に溶解し、結膜嚢の洗浄・消毒に用いられる。
d ビタミンB12 は、結膜や角膜の乾燥を防ぐことを目的として用いられる。

1(a、c) 2(a、d)
3(b、c) 4(b、d)

【正解3】
a×配合成分としてあらかじめ定められた範囲内の成分のみを含む等の基準に当てはまる製品については、医薬部外品として認められている。
d×ビタミンB12は、目の調節機能を助ける作用を期待して用いられる。
記述は、コンドロイチン硫酸ナトリウム等の内容。

問 22
眼科用薬の使用上の注意に関する次の記述について、正しいものを1つ選びなさい。

1 白内障と診断された人が、アドレナリン作動成分を含む点眼薬を使用すると、眼圧の低下をまねき、その治療を妨げるおそれがあるため、使用前にその適否について、治療を行っている医師等に相談がなされるべきである。
2 ソフトコンタクトレンズは、水分を含みやすく、防腐剤などの配合成分がレンズに吸着されて、角膜に障害を引き起こす原因となるおそれがあるため、装着したままの点眼は避けることとされている製品が多い。
3 点眼後は、薬液を早く乾燥させるため、数秒間、眼瞼を開いたままにすることとされている。
4 眼科用薬に配合されるサルファ剤は、細菌及び真菌の感染に対する効果を有しているが、ウイルスの感染に対する効果はないので、3~4日間使用しても症状の改善がみられない場合には、眼科専門医の診療を受けるなどの対応が必要である。

【正解2】
1×「緑内障」と診断された人が、アドレナリン作動成分を含む点眼薬を使用すると、眼圧の「上昇」をまねき、緑内障を悪化させたり、その治療を妨げるおそれがある。
3×点眼後は、数秒間、眼瞼を閉じて、薬液を結膜嚢内に行き渡らせる。
4×サルファ剤は、細菌(ブドウ球菌や連鎖球菌)に対する効果を有しているが、すべての細菌に対して効果があるというわけではなく、また、ウイルスや真菌の感染に対する効果はない。

問 23
皮膚に用いる薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

a 外皮用薬は、表皮の角質層が柔らかくなることで有効成分が浸透しやすくなることから、入浴後に用いるのが効果的とされる。
b 貼付剤を患部やその周辺に汗が付着した状態で貼付すると、有効成分の浸透性が向上するため、清浄にして貼付することが望ましい。
c スプレー剤を使用する場合、吸入によりめまいや吐きけ等を生じることがあるので、周囲の人にも十分注意して使用する必要がある。
d 液剤は、軟膏に比べて有効成分の浸透性が低いことから、じゅくじゅくと湿潤している患部に適している。

a b c d
1 誤 誤 正 誤
2 誤 正 正 正
3 正 誤 正 正
4 正 正 誤 誤
5 正 誤 正 誤

【正解5】
b×患部やその周囲に汗や汚れ等が付着した状態で貼付すると、有効成分の浸透性が「低下する」
d×液剤は有効成分の浸透性が高く、患部に対する刺激が強い。皮膚が厚く角質化している部分に適している。
じゅくじゅくと浸潤している患部には、軟膏又はクリームが適す。

問 24
皮膚に用いる薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

a 皮膚に温感刺激を与え、末梢血管を拡張させて患部の血行を促す効果を期待して、ノニル酸ワニリルアミド、カンフルが配合されている場合がある。
b 非ステロイド性抗炎症成分は、コルチゾンに換算して1g中0.025 mg を超えて含有する成分は長期連用を避ける必要がある。
c フェルビナクについて、小児への有効性・安全性が確認されていないことから、15 歳未満の小児向けの製品は製造販売されていない。
d サルファ剤は、細菌のDNA合成を阻害することにより抗菌作用を示す。

a b c d
1 誤 誤 正 誤
2 誤 誤 正 正
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 誤 誤
5 正 誤 正 正

【正解2】
a×皮膚に温感刺激を与え、末梢血管を拡張させて患部の血行を促す効果を期待して、カプサイシン、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル等が配合されている場合がある。
カンフルは、冷感刺激成分である。
b×「ステロイド性抗炎症成分」は、コルチゾンに換算して1g中0.025㎎を超えて含有する製品では、長期連用を避ける必要がある。

問 25
皮膚に用いる薬に関する次の記述について、正しいものの組合せを下欄から選びなさい。

a デキサメタゾンを含有する医薬品は、炎症を抑える効果があることから、化膿している患部に使用することができる。
b インドメタシンは、適用部位の皮膚に、腫れやヒリヒリ感、熱感、乾燥感が現れることがあるため、1~2 cm 角の小片を腕の内側等の皮膚の薄い部位に半日以上貼ってみて、皮膚に異常を生じないことを確認することが推奨されている。
c アトピー性皮膚炎は、一般用医薬品の使用によって対処できる範囲の疾患であり、抗ヒスタミン成分を含有する一般用医薬品を使用すると良い。
d 非ステロイド性抗炎症成分が配合された医薬品の使用で痛みを抑えられていても、5~6日間使用して症状が治まらない場合は、医師の診療を受けるなどの対応が必要である。

1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)

【正解3】
a×化膿している患部には症状を悪化させる恐れがあり、使用を避ける必要がある。
c×アトピー性皮膚炎は、医師による専門的な治療を要する疾患であり、一般用医薬品の使用によって対処できる範囲を超えている。

問 26
皮膚に用いる薬に配合される成分について、正しいものの組合せを下欄から選びなさい。

a クロラムフェニコール ― 抗真菌成分
b ミコナゾール硝酸塩  ― 抗菌成分
c リドカイン      ― 局所麻酔成分
d ジフェンヒドラミン  ― 抗ヒスタミン成分

1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)

【正解4】
a×クロラムフェニコールは、抗菌成分。
b×ミコナゾール硝酸塩は、抗真菌成分。

問 27
歯や口中に用いる薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

a 歯痛薬は、歯の齲蝕による歯痛を応急的に鎮めることを目的とする一般用医薬品である。
b 齲蝕により露出した歯髄を通っている知覚神経の伝達を遮断して痛みを鎮めることを目的として、アミノ安息香酸エチルが使用される。
c 歯肉溝での細菌の繁殖を抑えることを目的として、カルバゾクロムが配合されている場合がある。
d 口内炎用薬には、口腔粘膜の組織修復を促す作用を期待してアズレンスルホン酸ナトリウムが配合されている場合がある。

a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 正 誤 正
3 誤 正 誤 誤
4 正 正 正 正
5 正 誤 正 誤

【正解2】
c×歯肉溝での細菌の繁殖を抑えることを目的として配合されるのは、セチルピリジニウム塩化物、クロルヘキシジングルコン酸塩、イソプロピルメチルフェノール、チモール等の殺菌消毒成分である。
カルバゾクロムは、止血成分。

問 28
歯や口中に用いる薬に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。

1 口腔咽喉薬や含嗽薬を使用する場合は、間隔を置かずに使用すると効果的である。
2 歯周病については、状態が軽いうちは自己治療が可能とされている。
3 口内炎や舌炎が再発を繰り返す場合には、ベーチェット病などの可能性も考えられるため、医療機関を受診するなどの対応が必要である。
4 一般用医薬品にも副作用として、口内炎等が現れるものがあり、一般の生活者においては、それが副作用による症状と認識されずに、口内炎用薬による対処を図ろうとする場合があり、医薬品の販売等に従事する専門家は、状況の把握に努めることが重要である。

【正解1】
口腔咽喉薬、含嗽薬などを使用する場合には、十分な間隔を置くべきである。

問 29
禁煙補助剤に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

a 咀嚼剤は、噛むことにより口腔内でニコチンが放出され、消化管で吸収されることにより効果を発揮する。
b 心臓疾患や高血圧、胃・十二指腸潰瘍等の診断を受けた人では、使用している治療薬の効果に影響を生じる可能性があるため、禁煙補助剤を使用する前に治療を行っている医師等に相談するなどの対応が必要である。
c 禁煙に伴うニコチン離脱症状は、通常、禁煙開始から1~2週間の間に起きることが多い。
d 副作用として、口内炎、消化器症状(悪心・嘔吐、食欲不振、下痢)等が現れる場合がある。

a b c d
1 正 誤 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 誤
4 正 正 正 正
5 誤 正 正 正

【正解5】
a×咀嚼剤は、噛むことにより口腔内でニコチンが放出され、口腔粘膜から吸収されて循環血液中に移行する。

問 30
滋養強壮保健薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

a 医薬部外品の保健薬では、神経痛や筋肉痛等の症状に対する効能効果が認められている。
b ビタミンは、体内の代謝に重要な働きを担うものであることから、ビタミン製剤の過剰摂取による副作用は認められていない。
c 滋養強壮保健薬を1か月位服用しても症状の改善がみられない場合には、栄養素の不足以外の要因が考えられるため、症状によっては医療機関を受診する等の対処が必要である。
d カルシウムを含む成分は、胃腸薬等、カルシウムの補給を目的としない医薬品にも配合されており、カルシウムの過剰摂取を生じることがないように留意する必要がある。

a b c d
1 正 誤 誤 誤
2 正 正 誤 正
3 誤 誤 正 正
4 誤 正 誤 正
5 誤 正 正 誤

【正解3】
a×神経痛、筋肉痛、関節痛、しみ・そばかす等のような特定部位の症状に対する効能・効果については、医薬品においてのみ認められている。
b×ビタミン成分は、多く摂取したからといって適用となっている症状の改善が早まるものでなく、むしろ脂溶性ビタミンでは、過剰摂取により過剰症を生じるおそれがある。

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