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【令和2年度・中国④】登録販売者過去問解説【主な医薬品とその作用】

過去問題・解説

問 11
口腔咽喉薬及びうがい薬(含嗽薬)に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 口腔咽喉薬及び含嗽薬は、口腔内にひどいただれがある人では、循環血流中への移行による全身的な影響が生じやすくなる。
b リゾチーム塩酸塩が配合された口腔咽喉薬や含嗽薬は、鶏卵アレルギーの既往歴がある人でも使用できる。
c ポビドンヨードが配合された含嗽薬では、その使用によって銀を含有する歯科材料(義歯等)が変色することがある。
d ヨウ素は、レモン汁やお茶などに含まれるビタミンCと反応すると脱色を生じるが、殺菌作用は失われない。

a b c d
1 正 正 誤 正
2 誤 正 誤 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 誤 正 正
5 正 誤 正 誤

【正解5】
b×リゾチーム塩酸塩は、鶏卵アレルギーの既往歴がある人では「使用を避ける」必要がある。
d×ヨウ素は、レモン汁やお茶などに含まれるビタミンCと反応すると脱色を生じて殺菌作用が「失われる」

問 12
吐きけ及び嘔吐に関する以下の記述について、(  )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。

吐きけや嘔吐は、( a )にある嘔吐中枢の働きによって起こる。嘔吐中枢が刺激される経路はいくつかあるが、消化管での刺激が( b )系を通じて嘔吐中枢を刺激する経路や、内耳の前庭にある( c )の不調によって生じる刺激によって嘔吐中枢を刺激する経路がある。

1 a延髄 b交感神経  c聴覚器官
2 a延髄 b副交感神経 c平衡器官
3 a延髄 b副交感神経 c聴覚器官
4 a中脳 b交感神経  c平衡器官
5 a中脳 b副交感神経 c聴覚器官

【正解2】
吐きけや嘔吐は、( a延髄 )にある嘔吐中枢の働きによって起こる。嘔吐中枢が刺激される経路はいくつかあるが、消化管での刺激が( b副交感神経 )系を通じて嘔吐中枢を刺激する経路や、内耳の前庭にある( c平衡器官 )の不調によって生じる刺激によって嘔吐中枢を刺激する経路がある。

問 13
胃の薬の配合成分とその配合目的に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a ピレンゼピン塩酸塩            ― 消泡
b スクラルファート             ― 胃粘膜保護・修復
c ユウタン                 ― 健胃
d ジメチルポリシロキサン(別名ジメチコン) ― 抗炎症

1(a,b) 2(a,c) 3(b,c)
4(b,d) 5(c,d)

【正解3】
a×ピレンゼピン塩酸塩は、「胃液分泌抑制」
d×ジメチルポリシロキサン(別名ジメチコン)は、「消泡」

問 14
以下の症状のうち、抗コリン作用による副作用に含まれないものはどれか。

1 胃酸過多
2 排尿困難
3 目のかすみ
4 動悸
5 口渇

【正解1】

問 15
腸の薬に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

1 腸内容物の浸透圧を高めることで糞便中の水分量を増し、また、大腸を刺激して排便を促すことを目的として、ロペラミド塩酸塩が配合されている。
2 ビスマスを含む成分は収斂作用のほか、腸内で発生した有毒物質を分解する作用を持つとされる。
3 細菌感染による下痢の症状を鎮めることを目的として、ベルベリン塩化物、アクリノール、木クレオソート等が用いられる。
4 腸内細菌のバランスを整えることを目的として、ビフィズス菌、アシドフィルス菌、ラクトミン、乳酸菌、酪酸菌等の生菌成分が用いられる。

【正解1】
記述は、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム等の無機塩類の内容。
ロペラミド塩酸塩は、食べすぎ・飲みすぎによる下痢、寝冷えによる下痢の症状に用いられる止瀉成分。

問 16
瀉下薬の配合成分に関する以下の記述について、(  )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。

刺激性瀉下成分が配合された瀉下薬のうち、ヒマシ油は( a )を刺激し、腸内容物の( b )排除を目的として用いられる。なお、( c )では使用を避けることとされている。

1 a大腸 b緩徐な c腎臓病の診断を受けた人
2 a小腸 b緩徐な c腎臓病の診断を受けた人
3 a小腸 b急速な c3歳未満の乳幼児
4 a大腸 b緩徐な c3歳未満の乳幼児
5 a大腸 b急速な c3歳未満の乳幼児

【正解3】
刺激性瀉下成分が配合された瀉下薬のうち、ヒマシ油は( a小腸 )を刺激し、腸内容物の( b急速な )排除を目的として用いられる。なお、( c3歳未満の乳幼児 )では使用を避けることとされている。

問 17
胃腸鎮痛鎮痙薬の鎮痙成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a ブチルスコポラミン臭化物は、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)を生じることが知られている。
b オキセサゼインは、局所麻酔作用のほか、胃液分泌を抑える作用もあるとされ、胃腸鎮痛鎮痙薬と制酸薬の両方の目的で使用される。
c ジサイクロミン塩酸塩は、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児への使用は避ける必要がある。
d レイヨウカクは、鎮痛鎮痙作用を期待して配合されている。

1(a,b) 2(a,c) 3(a,d)
4(b,c) 5(c,d)

【正解1】
c×「アミノ安息香酸エチル」は、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児への使用は避ける必要がある。
d×「エンゴサク、シャクヤク」は、鎮痛鎮痙作用を期待して配合されている。
レイヨウカクは、緊張や興奮を鎮める作用等を期待して用いられる。

問 18
駆虫薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 駆虫薬は、一度に多く服用すると駆虫効果が高まるが、副作用が現れやすくなる。
b サントニンは、服用後、一時的に物が黄色く見えたり、耳鳴り、口渇が現れることがある。
c カイニン酸は、蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑え、虫体を排便とともに排出させることを目的として用いられる。
d 駆虫薬は、駆虫成分の排出を促すため瀉下薬が併用されることがあり、ヒマシ油が用 いられる。

a b c d
1 正 正 正 正
2 正 誤 正 誤
3 誤 正 誤 正
4 誤 誤 正 正
5 誤 正 誤 誤

【正解5】
a×駆虫薬は、一度に多く服用しても駆虫効果が「高まることはなく」、かえって副作用が現れやすくなる。
c×カイニン酸は、「回虫に痙攣を起こさせる作用を示し」、虫体を排便とともに排出させることを目的として用いられる。
「パモ酸ピルビニウム」は、蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えて「殺虫作用を示す」とされる。
d×駆虫成分の排出を促すため瀉下薬が併用されることがあるが、「ヒマシ油を使用すると腸管内で駆虫成分が吸収されやすくなり、副作用を生じる危険性が高まるため、ヒマシ油との併用は避ける必要がある」

問 19
強心作用を期待して用いられる生薬成分に関する以下の記述について、(  )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。

( a )は、ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を基原とする生薬で、強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を鎮める等の作用があるとされる。
( b )は、シカ科のマンシュウアカジカ又はマンシュウジカの雄のまだ角化していない、若しくは、わずかに角化した幼角を基原とする生薬で、強心作用の他、強壮、血行促進等の作用があるとされる。
( c )は、ヒキガエル科のシナヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたものを基原とする生薬で、皮膚や粘膜に触れると局所麻酔作用を示す。

1 aゴオウ   bリュウノウ cセンソ
2 aロクジョウ bリュウノウ cジャコウ
3 aゴオウ   bロクジョウ cジャコウ
4 aロクジョウ bリュウノウ cセンソ
5 aゴオウ   bロクジョウ cセンソ

【正解5】
( aゴオウ )は、ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を基原とする生薬で、強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を鎮める等の作用があるとされる。
( bロクジョウ )は、シカ科のマンシュウアカジカ又はマンシュウジカの雄のまだ角化していない、若しくは、わずかに角化した幼角を基原とする生薬で、強心作用の他、強壮、血行促進等の作用があるとされる。
( cセンソ )は、ヒキガエル科のシナヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたものを基原とする生薬で、皮膚や粘膜に触れると局所麻酔作用を示す。

問 20 コレステロール及び高コレステロール改善薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 大豆油不鹸化物(ソイステロール)には、低密度リポタンパク質(LDL)等の異化排泄を促進し、リポタンパクリパーゼ活性を高めて、高密度リポタンパク質(HDL)産生を高める作用があるとされる。
b コレステロールは水に溶けにくい物質であるため、血液中では血漿タンパク質と結合したリポタンパク質となって存在する。
c リボフラビンの摂取によって尿が黄色くなることがあるが、これは使用の中止を要する副作用等の異常ではない。
d 高コレステロール改善薬は、生活習慣病の予防につながるものであり、ウエスト周囲径(腹囲)を減少させるなどの痩身効果を目的とする医薬品である。

1(a,b) 2(a,c) 3(a,d)
4(b,c) 5(c,d)

【正解4】
a×大豆油不鹸化物(ソイステロール)には、腸管におけるコレステロールの吸収を抑える働きがあるとされる。
記述は、パンテチンの内容。
d×高コレステロール改善薬は、生活習慣病の予防につながるものであるが、ウエスト周囲径(腹囲)を減少させるなどの痩身効果を目的とする医薬品では「ない」

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