問 41
痔及び痔疾用薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 裂肛は、肛門に存在する細かい血管群が部分的に拡張し、肛門内にいぼ状の腫れが生じたもので、出血や痛みを生じる。
b 痔は、肛門部に過度の負担をかけることやストレス等により生じる生活習慣病である。
c 内用痔疾用薬には、止血効果を期待してカルバゾクロムが配合されている場合がある。
d 痔の悪化等により細菌感染が起きると、異なる種類の細菌の混合感染が起こり、膿瘍や痔瘻を生じ、その周囲の組織に重大なダメージをもたらすことがある。
・a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 正 正 誤
5 誤 正 正 正
肛門に存在する細かい血管群が部分的に拡張し、肛門内にいぼ状の腫れが生じたものは痔核で、一般に「いぼ痔」と呼ばれます
問 42
第1欄の記述は、泌尿器用薬として用いられる漢方処方製剤に関するものである。該当する漢方処方製剤は第2欄のどれか。
第1欄
体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく尿量減少し、むくみがあり、ときに口渇があるものの下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、痒み、排尿困難、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善(肩こり、頭重、耳鳴り)に適すとされるが、胃腸が弱く下痢しやすい人、のぼせが強く赤ら顔で体力の充実している人では、胃部不快感、腹痛、のぼせ、動悸等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
第2欄
1 牛車腎気丸 2 猪苓湯 3 当帰芍薬散
4 葛根湯加川芎辛夷 5 十味敗毒湯
体力に関わらず排尿異常がありときに口が渇くものの排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿、むくみに適す
3当帰芍薬散
体力虚弱で、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすく、ときに下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸などを訴えるものの月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、産前産後あるいは流産による障害、めまい・立ちくらみ、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え症、しもやけ、むくみ、しみ、耳鳴り、低血圧に適す
4葛根湯加川芎辛夷
比較的体力のあるものの鼻づまり、蓄膿症、慢性鼻炎に適す
5十味敗毒湯
体力中等度なものの皮膚疾患で、発赤があり、ときに化膿するものの化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期、蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、水虫に適す
問 43
婦人薬及び月経等に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 月経前症候群は、月経の約10~3日前に現れ、月経開始と共に消失する腹部膨満感、頭痛、乳房痛などの身体症状が現れるが、精神症状は現れない。
b 閉経の前後には、更年期(閉経周辺期)と呼ばれる移行的な時期があり、体内の女性ホルモンの量が大きく変動することがある。
c 月経周期は、種々のホルモンの複雑な相互作用によって調節されており、視床下部や下垂体で産生されるホルモンと、卵巣で産生される女性ホルモンが関与する。
d 人工的に合成された女性ホルモンの一種であるエチニルエストラジオールは、膣粘膜に適用されるものがあるが、この場合、女性ホルモン成分は、循環血液中に移行することはない。
1(a、b) 2(b、c)
3(c、d) 4(a、d)
問 44
鼻炎用内服薬に配合される成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a プソイドエフェドリン塩酸塩は、鼻粘膜の充血や腫れを和らげることを目的として配合されている場合がある。
b ジフェンヒドラミン塩酸塩等のジフェンヒドラミンを含む成分については、吸収されたジフェンヒドラミンの一部が乳汁に移行して乳児に昏睡を生じるおそれがあるため、母乳を与える女性は使用を避けるか、使用する場合には授乳を避ける必要がある。
c 排尿困難の症状がある人、緑内障の診断を受けた人では、クレマスチンフマル酸塩が配合された内服薬の服用により、症状の悪化を招くおそれがあるため、使用する前にその適否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきである。
d ケイガイは、シソ科のケイガイの花穂を基原とする生薬で、発汗、解熱、鎮痛等の作用を有するとされ、鼻閉への効果を期待して用いられる。
・a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正
問 45
鼻炎及び鼻に用いる薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a リドカイン塩酸塩は、鼻粘膜の過敏性や痛みや痒みを抑えることを目的として配合されている場合がある。
b アレルギー性鼻炎は、鼻腔内に付着したウイルスや細菌が原因となって生じる鼻粘膜の炎症で、かぜの随伴症状として現れることが多い。
c 鼻粘膜が腫れてポリープ(鼻茸)となっている場合には、一般用医薬品を長期間使用することにより、回復が期待できるため、医療機関を受診する必要がない。
d かぜ症候群等に伴う鼻炎症状の場合、鼻炎が続くことで副鼻腔炎や中耳炎などにつながることがある。
・a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 正 正 誤
5 誤 正 正 正
鼻腔内に付着したウイルスや細菌が原因となって生じる鼻粘膜の炎症で、かぜの随伴症状として現れることが多いのは急性鼻炎です
問 46
眼科用薬に配合される成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a コンドロイチン硫酸ナトリウムは、結膜や角膜の乾燥を防ぐことを目的として用いられる。
b スルファメトキサゾールは、細菌に対して効果はないが、ウイルスや真菌の感染に対する効果はある。
c クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からのヒスタミン遊離を促進する作用を示す。
d プラノプロフェンは、炎症の原因となる物質の生成を抑える作用を示し、目の炎症を改善する効果を期待して用いられる。
1(a、c) 2(b、c)
3(b、d) 4(a、d)
問 47
外皮用薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 非ステロイド性抗炎症成分であるインドメタシンは、殺菌作用があるため、皮膚感染症に用いられる。
b スプレー剤は、強い刺激を生じるおそれがあるため、目の周囲や粘膜(口唇等)への使用は避けることとされている。
c カプサイシンは、皮膚表面に冷感刺激を与え、軽い炎症を起こして反射的に血管を拡張させることで患部の血行を促す効果を期待して用いられる。
d 貼付剤は、同じ部位に連続して貼付すると、かぶれ等を生じやすくなる。
・a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 正 正
皮膚表面に冷感刺激を与え、軽い炎症を起こして反射的に血管を拡張させることで患部の血行を促す効果を期待して用いられるのは、メントール、カンフル、ハッカ油、ユーカリ油などの冷感刺激成分です
問 48
みずむし・たむし等の治療及びその治療に用いる薬に関する記述のうち、正しいものはどれか。
1 シクロピロクスオラミンは、イミダゾール系抗真菌成分のひとつで、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞膜の透過性を変化させることにより、その増殖を抑える。
2 湿疹か皮膚糸状菌による皮膚感染かはっきりしない場合、抗真菌成分が配合された一般用医薬品を使用することが望ましい。
3 一般的に、液剤は有効成分の浸透性が高く、皮膚が厚く角質化している部分に適している。
4 みずむしやたむしに対する基礎的なケアと併せて、みずむし・たむし用薬を2週間位使用しても症状が良くならない場合には、自己の判断により別の抗真菌成分が配合された一般用医薬品に切り換えて使用することが望ましい。
イミダゾール系抗真菌成分は、オキシコナゾール硝酸塩、ネチコナゾール塩酸塩、ミコナゾール硝酸塩など
問 49
口内炎及び口内炎用薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 口内炎は、口腔粘膜に生じる炎症で、口腔の粘膜上皮に水疱や潰瘍ができて痛み、ときに口臭を伴う。
b 一般用医薬品の副作用として口内炎を生じることはない。
c 口内炎は、通常であれば1~2週間で自然寛解するが、一度に複数箇所に発生して食事に著しい支障を来すほどの状態であれば、医療機関を受診するなどの対応が必要である。
d 口腔粘膜の炎症を和らげることを目的として、グリチルレチン酸が配合されている場合がある。
・a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 正 正 誤 正
問 50
一般用医薬品の禁煙補助剤のうち咀嚼剤に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 菓子のガムのように噛むことで唾液が多く分泌され、ニコチンが唾液とともに飲み込まれてしまい、吐きけや腹痛等の副作用が現れやすくなるため、ゆっくりと断続的に噛むこととされている。
b コーヒーや炭酸飲料など口腔内を酸性にする食品を摂取した後、しばらくは使用を避けることとされている。
c 妊婦又は妊娠していると思われる女性であっても、使用を避ける必要はない。
d 喫煙を完全に止めたうえで使用することとされており、特に、使用中又は使用直後の喫煙は避ける必要がある。
・a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 正 正 誤 正