問 11
高齢者への医薬品の使用に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 医薬品の使用上の注意においては、おおよその目安として75歳以上を「高齢者」としている。
b 高齢者は、喉の筋肉が衰えて飲食物を飲み込む力が弱まっている(嚥下障害)場合があるので、内服薬を使用する際に喉に詰まらせやすい。
c 基礎体力や生理機能の衰えの度合いは、年齢と相関するため、副作用の生じるリスクは年齢のみで判断できる。
d 高齢者は、医薬品の取り違えや飲み忘れを起こしやすいなどの傾向があり、家族等の理解や協力も含めた配慮が重要となることがある。
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問 12
妊婦又は妊娠していると思われる女性及び母乳を与える女性(授乳婦)への医薬品の使用に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 妊娠の有無やその可能性については、購入者側にとって他人に知られたくない場合もあることから、一般用医薬品の販売等において専門家が情報提供や相談対応を行う際には、十分配慮することが必要である。
b ビタミンAを含有する医薬品は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取しても、胎児に先天異常を起こす危険性は低いとされている。
c 胎盤には、栄養補給のために胎児と母体の血液を循環させる仕組み(血液-胎盤関門)があるため、母体が医薬品を使用した場合には、医薬品の成分も容易に胎児に移行される。
d 乳汁中に移行することが知られている医薬品の中には、通常の使用の範囲では具体的な悪影響が判明していないものもある。
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問 13
プラセボ効果に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 医薬品を使用したときにもたらされる反応や変化には、薬理作用によるもののほか、プラセボ効果によるものも含まれている。
b プラセボ効果の発現には、医薬品を使用したこと自体による楽観的な結果への期待(暗示効果)は関与していないと考えられている。
c プラセボ効果は、不確実ではあるが、望ましい反応や効果をもたらすことがあるため、それを目的とした医薬品の使用が推奨される。
d プラセボ効果は、主観的な変化のみで、客観的に測定可能な変化として現れることはない。
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問 14
医薬品の品質に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 医薬品は、高温や多湿によって品質の劣化を起こしやすいものが多いが、光(紫外線)によって品質の劣化を引き起こすことはない。
b 医薬品の品質が劣化した場合、医薬品の効き目が低下することがあるが、人体に好ましくない作用をもたらす物質が生じることはない。
c 医薬品は、適切な保管・陳列がなされていれば、経時変化による品質の劣化が起こることはない。
d 医薬品が保管・陳列される場所は、清潔性が保たれるとともに、その品質が十分保持される環境となるよう留意される必要がある。
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問 15
一般用医薬品の選択及びセルフメディケーションに関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 一般用医薬品の販売等に従事する専門家においては、医薬品の使用によらない対処を勧めることが適切な場合があることにも留意する必要がある。
b 症状が重いとき(例えば、高熱や激しい腹痛等)に、一般用医薬品を使用することは、一般用医薬品の役割にかんがみて、適切な対処とはいえない。
c 一般用医薬品を一定期間若しくは一定回数使用しても症状の改善がみられない場合、医療機関の受診勧奨をする必要がある。
d 一般用医薬品は人体に対する作用が緩和なため、乳幼児や妊婦等では、通常の成人の場合に比べ、対処可能な範囲が広がる。
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問 16
一般用医薬品の販売時のコミュニケーションに関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 医薬品の販売に従事する専門家からの情報提供は、専門用語を使って説明するよう努める必要がある。
b 購入者が医薬品を使用する本人で、かつ、現に症状等がある場合には、その人の状態や様子全般から得られる情報も、状況把握につながる重要な手がかりとなる。
c 家庭における常備薬として購入される場合、すぐには使用されないため、情報提供は不要である。
d 医薬品の適正使用のために必要な情報は、基本的に添付文書や製品表示に記載されているので、購入者側の個々の状況に応じた説明等は避け、購入者に熟読を促すのがよい。
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問 17
一般用医薬品の販売等に従事する専門家が、購入者から確認しておきたい基本的なポイントに関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 何のためにその医薬品を購入しようとしているか(購入者側のニーズ、購入の動機)。
b その医薬品を使用するのは情報提供を受けている当人か、又はその家族等が想定されるか。
c その医薬品を使用する人が医療機関で治療を受けていないか。
d その医薬品を使用する人が過去にアレルギーや医薬品による副作用等の経験があるか。
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問 18
サリドマイド及びサリドマイド訴訟に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 妊娠している女性が、滋養強壮保健薬として販売されたサリドマイド製剤を使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常(サリドマイド胎芽症)が発生した。
b 1961年11月、西ドイツ(当時)のレンツ博士がサリドマイド製剤の催奇形性について警告を発し、日本では、同年中に速やかに販売停止及び回収措置が行われた。
c サリドマイド訴訟は、日本では、国及び製薬企業を被告として提訴され、その後に和解が成立した損害賠償訴訟である。
d この薬害事件をきっかけとして、WHO加盟国を中心に市販後の副作用情報の収集の重要性が改めて認識され、各国における副作用情報の収集体制の整備が図られた。
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問 19
スモン及びスモン訴訟に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a スモン訴訟とは、解熱鎮痛剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。
b キノホルム製剤は、1958年頃から消化器症状を伴う特異な神経症状が報告されるようになったが、日本では1970年に販売が停止された。
c 訴訟の被告である国は、スモン患者の早期救済のためには、和解による解決が望ましいとの基本方針に立ったが、現在も裁判上の全面和解は成立していない。
d 現在、スモン患者に対しては、施術費及び医療費の自己負担分の公費負担、生活資金の貸付等の施策が講じられている。
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問 20
HIV訴訟に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 悪性貧血患者が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した原料血漿から製造された貧血用製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。
b 国及び製薬企業を被告として、大阪地裁、東京地裁で提訴されたが、その後、両地裁で和解が成立した。
c 本訴訟の和解を踏まえ、国は、エイズ治療研究開発センター及び拠点病院の整備、治療薬の早期提供等の取り組みを推進してきている。
d 本訴訟を踏まえ、医薬品の副作用等による健康被害の再発防止に向けた取り組みの一つとして、製薬企業に対し、感染症報告の義務づけ等を内容とする薬事法の改正が行われた。
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- 勉強への取り組みかた
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