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【令和3年度・九州沖縄②】登録販売者過去問解説【人体の働きと医薬品】

過去問題・解説

問 11
薬物の代謝、排泄に関する以下の記述について、(  )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。なお、同じ記号の(  )内には同じ字句が入ります。
経口投与後、消化管で吸収され、血液中へ移行した有効成分は、( ア )という血管から肝臓に運ばれる。その後、吸収された有効成分は、まず肝臓に存在する酵素の働きにより( イ )されることになる。したがって、全身循環に移行する有効成分の量は、消化管で吸収された量よりも少なくなる。循環血液中に移行した有効成分の多くは血液中で( ウ )と結合して複合体を形成しており、( イ )や分布が制限される。

1 ア:門脈    イ:排泄  ウ:脂質
2 ア:門脈    イ:代謝  ウ:血漿タンパク質
3 ア:門脈    イ:代謝  ウ:コレステロール
4 ア:毛細血管  イ:排泄  ウ:脂質
5 ア:毛細血管  イ:代謝  ウ:血漿タンパク質

【正解2】
経口投与後、消化管で吸収され、血液中へ移行した有効成分は、( ア:門脈 )という血管から肝臓に運ばれる。その後、吸収された有効成分は、まず肝臓に存在する酵素の働きにより( イ:代謝 )されることになる。したがって、全身循環に移行する有効成分の量は、消化管で吸収された量よりも少なくなる。循環血液中に移行した有効成分の多くは血液中で( ウ:血漿タンパク質 )と結合して複合体を形成しており、( イ:代謝 )や分布が制限される。

問 12
医薬品の剤形と使用方法に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。
1 カプセルの原材料として広く用いられているゼラチンは、ブタなどのタンパク質を主成分としており、口の中の唾液でカプセル内に充填された散剤などが溶け出ることがないため、水なしで服用してもよい。
2 口腔内崩壊錠は、口の中の唾液で速やかに溶ける工夫がなされているため、固形物を飲み込むことが困難な高齢者や乳幼児、水分摂取が制限されている場合でも、口の中で溶かした後に、唾液と一緒に容易に飲み込むことができる。
3 錠剤は、例外的な場合を除いて、口の中で噛み砕いて服用してはならない。特に腸内での溶解を目的として錠剤表面をコーティングしているものの場合は、厳に慎まなければならない。
4 散剤は、錠剤を飲み込むことが困難な人にとっては錠剤よりも服用しやすいが、口の中に広がって歯の間に挟まったり、苦味や渋味を強く感じたりする場合がある。

【正解1】
水なしで服用すると、ゼラチンが喉や食道に貼り付くことがあるため、必ず適切な量の水(又はぬるま湯)とともに服用する。

問 13
副作用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア ショック(アナフィラキシー)は、一旦発症すると病態は急速に悪化することが多く、適切な対応が遅れるとチアノーゼや呼吸困難等を生じ、致命的な転帰をたどることがある。
イ 両眼に現れる急性緑内障発作は、皮膚や粘膜の変化と同時期又は半日から一日程度先行して生じることが知られており、そのような症状が現れたときは、中毒性表皮壊死融解症を疑うことが重要である。
ウ 軽度の肝障害の場合、自覚症状がないため、健康診断等の血液検査(肝機能検査値の悪化)で初めて判明することが多い。
エ ステロイド性抗炎症薬や抗癌薬の使用が原因で、血液中の白血球(好中球)が減少し、細菌やウイルスの感染に対する抵抗力が弱くなることで、突然の高熱、悪寒、喉の痛み、口内炎、倦怠感等の症状を呈することがある。

ア イ ウ エ
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正

【正解2】
ア○
イ×
両眼に現れる「急性結膜炎」は、皮膚や粘膜の変化とほぼ同時期又は半日~1日程度先行して生じることが知られており、そのような症状が現れたときは、皮膚粘膜眼症候群又は中毒性表皮壊死融解症の前兆である可能性を疑うことが重要である。
ウ○
エ○

問 14
精神神経系に現れる副作用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 無菌性髄膜炎は、原因の大部分がウイルスであると考えられているが、腸炎ビブリオ感染症やライム病、医薬品の副作用等によって生じることもある。
イ 心臓や血管に作用する医薬品により、頭痛やめまい、浮動感、不安定感等の症状が現れることがあるため、これらの症状が現れた際には、原因と考えられる医薬品の使用を中止し、症状によっては医師の診療を受ける等の対応が必要である。
ウ 眠気は比較的軽視されがちな副作用であるが、乗り物や危険な機械類の運転操作中に眠気を生じると重大な事故につながる可能性が高いので、眠気を催すことが知られている医薬品を使用した後は、そのような作業に従事しないよう十分注意することが必要である。
エ 全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、関節リウマチ等の基礎疾患があり、それに関連した医薬品を服用している人は、医薬品の副作用による無菌性髄膜炎の発症リスクが高い。

ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 誤 誤 正

【正解4】
ア×
腸炎ビブリオ感染症ではなく、「マイコプラズマ感染症」である。
イ○
ウ○
エ○

問 15
消化器系及び呼吸器系に現れる副作用とその説明の関係の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 消化性潰瘍   ー 胃や十二指腸の粘膜組織が傷害されて、その傷が粘膜筋板を超えて欠損する状態である。
イ イレウス様症状 ー 腸内容物の通過が阻害された状態をいい、悪化すると、腸内容物の逆流による嘔吐が原因で脱水症状を呈することがある。
ウ 間質性肺炎   ー 肺胞と肺胞腔の間のガス交換効率が低下して血液に酸素を十分取り込むことができず、息切れ等の呼吸症状を呈することがある。
エ 喘息      ー 原因となる医薬品の使用後、短時間のうちに鼻水・鼻づまりが現れて咳、喘鳴及び呼吸困難を生じる。

ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正

【正解2】
ア○
イ○
ウ×
肺胞と「毛細血管」の間のガス交換効率が低下する。
エ○

問 16
循環器系に現れる副作用に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。

1 心不全の既往がある人は、薬剤による心不全を起こしやすい。
2 鬱血性心不全とは、全身が必要とする量の血液を心臓から送り出すことができなくなり、肝臓に血液が貯留して、種々の症状を示す疾患である。
3 高血圧や心臓病等、循環器系疾患の診断を受けている人は、心臓や血管に悪影響を及ぼす可能性が高い医薬品を使用してはならない。
4 循環器系に現れる副作用に関する使用上の注意に留意して医薬品を適正に使用した場合であっても、動悸(心悸亢進)や一過性の血圧上昇、顔のほてりを生じることがある。

【正解2】
「肺」に血液が貯留して、種々の症状を示す。

問 17
泌尿器系に現れる副作用に関する以下の記述について、(  )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
( ア )の機能を抑制する作用がある医薬品を使用すると、( イ )の収縮が抑制され、尿が出にくい、尿が少ししか出ない、残尿感がある等の症状を生じることがある。これが進行すると、尿意があるのに尿が全く出なくなったり(尿閉)、下腹部が膨満して激しい痛みを感じたりするようになる。これらの症状は前立腺肥大等の基礎疾患がない人でも現れることが知られており、男性に限らず女性においても報告されている。

1 ア:交感神経系   イ:膀胱の排尿筋
2 ア:交感神経系   イ:尿道の括約筋
3 ア:副交感神経系  イ:膀胱の排尿筋
4 ア:副交感神経系  イ:尿道の括約筋
5 ア:体性神経系   イ:膀胱の排尿筋

【正解3】
( ア:副交感神経系 )の機能を抑制する作用がある医薬品を使用すると、( イ:膀胱の排尿筋 )の収縮が抑制され、尿が出にくい、尿が少ししか出ない、残尿感がある等の症状を生じることがある。これが進行すると、尿意があるのに尿が全く出なくなったり(尿閉)、下腹部が膨満して激しい痛みを感じたりするようになる。これらの症状は前立腺肥大等の基礎疾患がない人でも現れることが知られており、男性に限らず女性においても報告されている。

問 18
感覚器系に現れる副作用について、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア コリン作動薬によって眼圧が上昇し(急性緑内障発作)、眼痛や眼の充血に加え、急激な視力低下を来すことがある。特に緑内障がある人では厳重な注意が必要である。
イ 眼圧の上昇に伴って、頭痛や吐きけ・ 嘔吐等の症状が現れることがある。
ウ 医薬品によっては、瞳の縮小(縮瞳)による異常な 眩しさや目のかすみ等の副作用が現れることがあるので、この副作用を生じる可能性のある成分が配合された医薬品を使用した後は、乗り物や機械類の運転操作は避けなければならない。
エ 高眼圧を長時間放置すると、視神経が損傷して不可逆的な視覚障害(視野欠損や失明)に至るおそれがあるため、速やかに眼科専門医の診療を受ける必要がある。

1 ア、イ
2 ア、ウ
3 イ、エ
4 ウ、エ

【正解3】
ア×
コリン作動薬ではなく、「抗コリン作用がある成分が配合された医薬品」である。
イ○
ウ×
縮小(縮瞳)ではなく、「拡大(散瞳)」である。
エ○

問 19
皮膚炎に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 同じ医薬品が触れても接触皮膚炎を発症するか否かはその人の体質によって異なり、発症するまでの時間も様々である。
イ アレルギー性皮膚炎の発症部位は、医薬品の接触部位に限定されない。
ウ 接触皮膚炎は、適切な処置を行えば、通常は1週間程度で症状は治まり、再び同じ医薬品に触れても再発することはない。
エ 光線過敏症の発症部位は、医薬品の接触部位だけでなく、全身へ広がる場合がある。

ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 誤
5 誤 誤 正 正

【正解2】
ア○
イ○
ウ×
通常は1週間程度で症状は治まるが、「再びその医薬品に触れると再発する」。
エ○

問 20
薬疹に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。

1 薬疹は、医薬品によって引き起こされるアレルギー反応の一種で、発疹や発赤等の皮膚症状を呈する場合をいうが、皮膚以外に、眼の充血や口唇・口腔粘膜に異常が見られることもある。
2 発熱を伴って眼や口腔粘膜に異常が現れた場合は、急速に皮膚粘膜眼症候群や、中毒性表皮壊死融解症等の重篤な病態へ進行することがあるので、厳重な注意が必要である。
3 薬疹はアレルギー体質の人や以前に薬疹を起こしたことがある人で生じやすいが、それまで薬疹を経験したことがない人であっても、暴飲暴食や肉体疲労が誘因となって現れることがある。
4 痒み等の症状に対して、一般の生活者が自己判断で痒みの原因と思われる医薬品の使用を中止することは、原因の特定を困難にするおそれがあるため、避けるべきである。

【正解4】
痒み等の症状に対して、一般の生活者が自己判断で「対症療法を行う」ことは、原因の特定を困難にするおそれがあるため、避けるべきである。
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