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【令和5年度・関西広域②】登録販売者過去問解説【主な医薬品とその作用】

過去問題・解説

問 41
貧血用薬(鉄製剤)及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 赤血球ができる過程で必要不可欠なビタミンB12の構成成分である銅が配合されている場合がある。
b 消化管内で鉄が吸収されやすい状態に保つことを目的として、ビタミンCが配合されていることがある。
c 服用後、便が黒くなる場合には、重大な副作用の可能性があるため直ちに服用を中止する。
d 貧血の症状がみられる以前から予防的に使用することが適当である。

a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 正 誤
5 誤 誤 正 正

【正解3】
a×記述は、「コバルト」の内容である。
銅は、「ヘモグロビンの産生過程で、鉄の代謝や輸送に重要な役割を持つ」。
b○
c×服用後、便が黒くなることがあるが、「使用の中止を要する副作用等の異常ではない」。
d×貧血の症状がみられる以前から予防的に使用することは適当で「ない」。

問 42
次の成分を含む一般用医薬品の外用痔疾用薬に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
坐剤1個(1.75g)中:
リドカイン          60 mg
グリチルレチン酸       30 mg
アラントイン         20 mg
トコフェロール酢酸エステル  50 mg

a リドカインは、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)を生じることがある。
b グリチルレチン酸は、比較的緩和な抗炎症作用を示す成分である。
c アラントインは、痛みや痒みを和らげることを目的として配合される局所麻酔成分である。
d トコフェロール酢酸エステルは、出血を抑えることを目的として配合される止血成分である。

a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 正 誤
5 誤 誤 正 正

【正解1】
a○
b○
c×記述は、「リドカイン」の内容である。
アラントインは、「痔による肛門部の創傷の治癒を促す効果を期待して用いられる組織修復成分」である。
d×止血成分には、「メチルエフェドリン塩酸塩、ナファゾリン塩酸塩等のアドレナリン作動成分や、タンニン酸、酸化亜鉛等の収斂保護止血成分があるが、本剤には配合されていない」。
トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE)は、「肛門周囲の末梢血管の血行を改善する」。

問 43
婦人薬として用いられる漢方処方製剤のうち、カンゾウを含むものの組合せを一つ選べ。
a 当帰芍薬散
b 加味逍遙散
c 桂枝茯苓丸
d 桃核承気湯

1(a、b) 2(a、d) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)

【正解4】
a× 当帰芍薬散は、「カンゾウを含まない」。マオウ、ダイオウも含まない。
b○ 加味逍遙散は、カンゾウを含む。
c× 桂枝茯苓丸は、「カンゾウを含まない」。マオウ、ダイオウも含まない。
d○ 桃核承気湯は、カンゾウを含む。ダイオウも含む。

問 44
次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものを一つ選べ。
比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるものの、月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症、肩こり、めまい、頭重、打ち身、しもやけ、しみ、湿疹・皮膚炎、にきびに適すとされる。

1 桂枝茯苓丸
2 温清飲
3 桃核承気湯
4 当帰芍薬散
5 四物湯

【正解1】

問 45
鼻炎用内服薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a メチルエフェドリン塩酸塩は、依存性がある抗コリン成分であり、長期間にわたって連用された場合、薬物依存につながるおそれがある。
b ロラタジンは、肥満細胞から遊離したヒスタミンが受容体と反応するのを妨げることにより、ヒスタミンの働きを抑える作用を示す。
c トラネキサム酸は、皮膚や鼻粘膜の炎症を和らげることを目的として用いられる。
d クレマスチンフマル酸塩が配合された内服薬を服用した後は、乗物又は機械類の運転操作を避けることとされている。

a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正

【正解4】
a×メチルエフェドリン塩酸塩は、依存性がある「アドレナリン作動成分」である。
b○
c○
d○

問 46
鼻炎用点鼻薬の配合成分に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。
a ナファゾリン塩酸塩は、鼻粘膜を通っている血管を拡張させることにより、鼻粘膜の充血や腫れを和らげる。
b ケトチフェンフマル酸塩は、ヒスタミンの働きを抑えることにより、くしゃみや鼻汁等の症状を緩和する。
c クロモグリク酸ナトリウムは、アレルギー性でない鼻炎や副鼻腔炎に対しても有効である。
d リドカイン塩酸塩は、鼻粘膜の過敏性や痛みや痒みを抑えることを目的として配合される場合がある。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)

【正解4】
a×鼻粘膜を通っている血管を「収縮」させることにより、鼻粘膜の充血や腫れを和らげる。
b○
c×アレルギー性でない鼻炎や副鼻腔炎に対しては「無効」である。
d○

問 47
眼科用薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 人工涙液は、涙液成分を補うことを目的とするもので、目の疲れや乾き、コンタクトレンズ装着時の不快感等に用いられる。
b プラノプロフェンは、炎症の原因となる物質の生成を抑える作用を示し、目の炎症を改善する効果を期待して用いられる。
c ホウ酸は、角膜の乾燥を防ぐことを目的として用いられる。
d サルファ剤は、細菌及び真菌の感染に対する効果が期待できるが、ウイルスの感染に対する効果はない。

a b c d
1 正 正 誤 正
2 正 正 誤 誤
3 誤 正 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤

【正解2】
a○
b○
c×
記述は、「コンドロイチン硫酸ナトリウム、精製ヒアルロン酸ナトリウム」等の内容である。
ホウ酸は、「洗眼薬として用時水に溶解し、結膜嚢の洗浄・消毒に用いられる。また、その抗菌作用による防腐効果を期待して、点眼薬の添加物(防腐剤)として配合されていることもある」。
d×サルファ剤は、「すべての細菌に対して効果があるというわけではなく、また、ウイルスや真菌の感染に対する効果はない」。

問 48
30歳女性が、目の充血があるため、次の成分の一般用医薬品の一般点眼薬を購入する目的で店舗を訪れた。この点眼薬に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
100mL中:
テトラヒドロゾリン塩酸塩     0.05 g
グリチルリチン酸二カリウム    0.25 g
クロルフェニラミンマレイン酸塩  0.03 g
パンテノール            0.1 g
アスパラギン酸カリウム       1.0 g
(添加物として、ベンザルコニウム塩化物、pH調整剤等を含む。)

a この医薬品には、結膜を通っている血管を収縮させて目の充血を除去することを目的としてテトラヒドロゾリン塩酸塩が配合されている。
b この医薬品に配合されるアスパラギン酸カリウムは、新陳代謝を促し、目の疲れを改善する効果を期待して配合されているアミノ酸成分である。
c この医薬品を点眼する際には、容器の先端が眼瞼(まぶた)や睫毛(まつげ)に触れないようにする。
d この医薬品は、ソフトコンタクトレンズを装着したまま点眼することができる。

a b c d
1 正 誤 正 正
2 正 正 正 誤
3 正 正 誤 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正

【正解2】
a○
b○
c○
d×この点眼薬はベンザルコニウム塩化物を含んでいること等から、ソフトコンタクトレンズを装着したまま点眼することは「できない」。
ソフトコンタクトレンズは水分を含みやすく、防腐剤(ベンザルコニウム塩化物、パラオキシ安息香酸ナトリウム等)などの配合成分がレンズに吸着されて、角膜に障害を引き起こす原因となるおそれがあるため、装着したままの点眼は避けることとされている製品が多い。ただし、1回使い切りタイプとして防腐剤を含まない製品では、ソフトコンタクトレンズ装着時にも使用できるものがある。

問 49
きず口等の殺菌消毒成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a ベンザルコニウム塩化物は、石けんとの混合により殺菌消毒効果が高まる。
b ヨードチンキは、ヨウ素をポリビニルピロリドン(PVP)に結合させて水溶性とし、ヨウ素が遊離して殺菌作用を示すように工夫されている。
c クロルヘキシジン塩酸塩は、結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスに対して殺菌消毒作用を示す。
d 消毒用エタノールは、皮膚への刺激性が弱いため、脱脂綿やガーゼに浸して患部に貼付することができる。

a b c d
1 誤 誤 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 誤 誤
5 誤 誤 誤 誤

【正解5】
a×ベンザルコニウム塩化物は、石けんとの混合によって殺菌消毒効果が「低下する」。
b×記述は、「ポビドンヨード」の内容である。
ヨードチンキは、「ヨウ素及びヨウ化カリウムをエタノールに溶解させたもの」である。
c×クロルヘキシジン塩酸塩は、一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが、「結核菌やウイルスに対する殺菌消毒作用はない」。
d×消毒用エタノールは、皮膚刺激性が「強い」ため、患部表面を軽く清拭するにとどめ、脱脂綿やガーゼに浸して患部に貼付することは「避けるべき」とされている。

問 50
外皮用薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 分子内にステロイド骨格を持たない非ステロイド性抗炎症成分として、デキサメタゾンがある。
b ケトプロフェンを主薬とする外皮用薬では、紫外線により、使用中又は使用後しばらくしてから重篤な光線過敏症が現れることがある。
c フェルビナクを主薬とする外皮用薬は、皮膚感染症に対して効果がなく、痛みや腫れを鎮めることでかえって皮膚感染が自覚されにくくなるおそれがある。
d インドメタシンを主薬とする外皮用薬は、妊婦又は妊娠していると思われる女性にも使用を推奨できる。

a b c d
1 正 正 誤 正
2 正 正 誤 誤
3 誤 正 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤

【正解3】
a×分子内にステロイド骨格を持たない非ステロイド性抗炎症成分として、「ウフェナマート、インドメタシン、ケトプロフェン、フェルビナク、ピロキシカム」等がある。
デキサメタゾンは、「ステロイド骨格を持つステロイド性抗炎症成分」である。
b○
c○
d×吸収された成分の一部が循環血液中に入る可能性があり、妊婦又は妊娠していると思われる女性では、胎児への影響を考慮して、使用を「避けるべき」である。

問 51
外皮用薬及びその配合成分に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。
a 温感刺激成分が配合された外皮用薬は、打撲や捻挫などの急性の腫れや熱感を伴う症状に対して適している。
b ジフェンヒドラミンは、適用部位でプロスタグランジンの産生を抑えることで、湿疹、皮膚炎、かぶれ、あせも等の皮膚症状の緩和を目的として使用される。
c ヘパリン類似物質は、患部局所の血行を促す目的で用いられるほか、抗炎症作用や保湿作用も期待される。
d アンモニアは、皮下の知覚神経に麻痺を起こさせる成分として、主に虫さされによる痒みに用いられる。

1(a、b) 2(a、d) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)

【正解5】
a×「冷感」刺激成分が配合された外皮用薬は、打撲や捻挫などの急性の腫れや熱感を伴う症状に対して適している。
b×ジフェンヒドラミンは、「患部局所におけるヒスタミンの働きを抑える」ことで、湿疹、皮膚炎、かぶれ、あせも等の皮膚症状の緩和を目的として使用される。
c○
d○

問 52
毛髪用薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 効能・効果に「壮年性脱毛症」や「円形脱毛症」等の疾患名を掲げた製品の中には、医薬部外品として販売されているものもある。
b カシュウは、タデ科のツルドクダミの塊根を基原とする生薬で、頭皮における脂質代謝を高めて、余分な皮脂を取り除く作用を期待して用いられる。
c エストラジオール安息香酸エステルは、女性ホルモンによる脱毛抑制効果を期待して配合されている場合がある。
d ヒノキチオールは、ヒノキ科のタイワンヒノキ、ヒバ等から得られた精油成分で、抗菌、抗炎症などの作用を期待して用いられる。

a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 誤 正 正 正
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正

【正解3】
a×壮年性脱毛症や円形脱毛症等の疾患名を掲げた効能・効果は、「医薬品においてのみ認められている」。
b○
c○
d○

問 53
歯痛・歯槽膿漏薬の配合成分とその配合目的としての作用に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a ジブカイン塩酸塩 ー 齲蝕(むし歯)で露出した歯髄の知覚神経の伝達を遮断して痛みを鎮める。
b カルバゾクロム ー 歯肉炎、歯周炎(歯槽膿漏)の症状である口臭を抑える。
c オイゲノール ー 齲蝕(むし歯)部分での細菌の繁殖を抑える。
d 銅クロロフィリンナトリウム ー 炎症を起こした歯周組織の修復を促す。

a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 正 正 正 正
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 誤 正

【正解2】
a○
b×
カルバゾクロム ―「炎症を起こした歯周組織からの出血を抑える」。
c○
d○

問 54
次の記述は、登録販売者と禁煙補助剤(咀嚼剤)の購入者との会話である。購入者からの相談に対する登録販売者の説明について、適切なものの組合せを一つ選べ。

a【購入者】  ニコチン離脱症状とはどのような症状ですか。
【登録販売者】血中のニコチン濃度の低下によって、イライラしたり、集中できなくなったり、落ち着かない等の症状がでます。

b【購入者】  ニコチン置換療法とはどのようなものですか。
【登録販売者】喫煙を継続しながら徐々に本剤に変更していく方法です。離脱症状の軽減を図りながら徐々に摂取量を減らし、最終的にニコチン摂取をゼロにします。

c【購入者】  本剤を使用する場合、食べ物や飲み物で気をつけることはありますか。
【登録販売者】口の中が酸性になるとニコチンの吸収が増加するので、口腔内を酸性にするコーヒーや炭酸飲料などを飲んだ後はしばらく使用を避ける必要があります。

d【購入者】  高血圧の薬を飲んでいるのですが、本剤を使用しても大丈夫ですか。
【登録販売者】使用している治療薬の効果に影響を生じたり、症状を悪化させる可能性があるため、使用の適否については主治医と相談してください。

1 a、b
2 a、d
3 b、c
4 b、d
5 c、d

【正解2】
a○
b×禁煙補助剤は、喫煙を「完全に止めたうえ使用する」。
c×口の中が酸性になるとニコチンの吸収が「低下」する。
d○

問 55
ビタミン成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a ビタミンB6は、脂質の代謝に関与し、皮膚や粘膜の機能を正常に保つために重要な栄養素である。
b ビタミンB2は、炭水化物からのエネルギー産生に不可欠な栄養素で、腸管運動を促進する作用がある。
c ビタミンDの欠乏症として、高カルシウム血症、異常石灰化が知られている。
d ビタミンAは、夜間視力を維持したり、皮膚や粘膜の機能を正常に保つために重要な栄養素である。

a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 誤 誤 正 誤
4 正 正 誤 誤
5 誤 誤 誤 正

【正解5】
a×記述は、「ビタミンB2」の内容である。
ビタミンB6は、「タンパク質の代謝に関与し、皮膚や粘膜の健康維持、神経機能の維持に重要な栄養素である」。
b×記述は、「ビタミンB1」の内容である。
ビタミンB2は、「脂質の代謝に関与し、皮膚や粘膜の機能を正常に保つために重要な栄養素である」。
c×ビタミンDの「過剰症」として、高カルシウム血症、異常石灰化が知られている。
d○

問 56
滋養強壮保健薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a コンドロイチン硫酸は、肝臓の働きを助け、肝血流を促進する働きがあり、全身倦怠感や疲労時の栄養補給を目的として配合される場合がある。
b カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素であり、筋肉の収縮、血液凝固、神経機能にも関与する。
c アスパラギン酸ナトリウムは、アスパラギン酸のビタミンCの吸収を助ける等の作用を期待して、滋養強壮保健薬やかぜ薬に配合されている場合がある。
d ナイアシンは、下垂体や副腎系に作用してホルモンの分泌の調節に関与するため、ときに経血量が多くなることがある。

a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 正 誤
5 誤 誤 正 正

【正解3】
a×記述は、「グルクロノラクトン」の内容である。
コンドロイチン硫酸は、「軟骨組織の主成分で、軟骨成分を形成及び修復する働きがあるとされる」。
b○
c×記述は、「ヘスペリジン」の内容である。
アスパラギン酸ナトリウムは、「骨格筋に溜まった乳酸の分解を促す等の働きを期待して用いられる」。
d×記述は、「ビタミンE」の内容である。
ナイアシンは、「皮膚や粘膜などの機能を維持することを助ける栄養素である」。

問 57
一般用医薬品の防風通聖散に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 体力が充実して、脇腹からみぞおちあたりにかけて苦しく、便秘の傾向があるものの胃炎、常習便秘、高血圧や肥満に伴う肩こり・頭痛・便秘、神経症、肥満症に適すとされる。
b 構成生薬としてマオウは含まれない。
c 便秘に用いられる場合には、漫然と長期の使用は避け、1週間位使用しても症状の改善がみられないときは、いったん使用を中止して専門家に相談するなどの対応が必要である。
d 肥満症又は肥胖症に用いられる場合、医薬品の販売等に従事する専門家においては、生活習慣の改善が重要であることを説明する等、正しい理解を促すことが重要である。

a b c d
1 正 正 正 正
2 誤 誤 正 正
3 誤 誤 誤 正
4 正 正 誤 誤
5 正 誤 正 誤

【正解2】
a×記述は、「大柴胡湯」の内容である。
防風通聖散は、「体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘、蓄膿症(副鼻腔炎)、湿疹・皮膚炎、ふきでもの(にきび)、肥満症に適すとされる」。
b×構成生薬としてマオウを「含む」。
c○
d○

問 58
感染症の防止及び消毒薬に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 滅菌は、物質中のすべての微生物を殺滅又は除去することである。
b 消毒薬の効果は、微生物の種類による影響を受けない。
c クレゾール石ケン液は、結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して殺菌消毒作用を示すが、大部分のウイルスに対する殺菌消毒作用はない。
d 次亜塩素酸ナトリウムは、皮膚刺激性が弱く、手指・皮膚の消毒に適している。

a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 誤
3 正 正 誤 正
4 正 誤 誤 誤
5 誤 誤 誤 誤

【正解2】
a○
b×微生物の種類による影響を「受ける」。
c○
d×皮膚刺激性が「強い」ため、通常「人体の消毒には用いられない」。

問 59
殺虫剤・忌避剤及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a シラミの防除には、フェノトリンが配合されたシャンプーが有効である。
b ゴキブリの卵は、殺虫剤の成分が浸透しやすい殻で覆われているため、燻蒸処理を行えば駆除できる。
c イエダニは、ネズミを宿主として生息場所を広げていくため、まず、宿主動物であるネズミを駆除することが重要である。
d イカリジンは、年齢による使用制限がない成分で、蚊やマダニに対して殺虫効果を示す。

a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 正 正
3 正 正 誤 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 正 誤 正

【正解1】
a○
b×燻蒸処理を行う場合、ゴキブリの卵は医薬品の成分が「浸透しない」殻で覆われているため、「殺虫効果を示さない」。
c○
d×イカリジンは、年齢による使用制限がない「忌避成分」で、蚊やマダニなどに対して効果を発揮する。「殺虫効果はない」。

問 60
尿糖・尿タンパク検査薬に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 通常、尿は弱アルカリ性であるが、食事その他の影響で中性~弱酸性に傾くと、正確な検査結果が得られなくなることがある。
b 尿タンパク検査の場合、中間尿ではなく出始めの尿を採取して検査することが望ましい。
c 尿タンパク検査の場合、原則として早朝尿(起床直後の尿)を検体とし、激しい運動の直後は避ける必要がある。
d 尿糖検査の結果に異常がある場合、その要因は、腎炎やネフローゼ、尿路感染症、尿路結石等がある。

a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 誤 誤 正 誤
4 正 正 誤 誤
5 誤 誤 誤 正

【正解3】
a×通常、尿は「弱酸性」であるが、食事その他の影響で中性~「弱アルカリ性」に傾くと、正確な検査結果が得られなくなることがある。
b×出始めの尿では、尿道や外陰部等に付着した細菌や分泌物が混入することがあるため、「中間尿」を採取して検査することが望ましい。
c○
d×「尿タンパク」検査の結果に異常がある場合、その要因は、腎炎やネフローゼ、尿路感染症、尿路結石等がある。
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