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【令和3年度・東海北陸②】登録販売者過去問解説【主な医薬品とその作用】

過去問題・解説
「主な医薬品とその作用」の学習目的はこれ!

 一般用医薬品において用いられる主な有効成分に関して基本的な効能効果及びその特徴、飲み方や飲み合わせ、年齢、基礎疾患等、効き目や安全性に影響を与える要因、起こり得る副作用等につき理解し、購入者への情報提供や相談対応に活用できること
各薬効群の医薬品に関する情報提供、相談対応における実践的な知識が理解できること

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令和3年度(2021)・東海北陸【午前】

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それでは解説スタートです!

主な医薬品とその作用(全40問)

問 21 医薬品の配合成分とその配合目的との関係の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a アリルイソプロピルアセチル尿素 ― 気道粘膜からの粘液の分泌を促進する。
b トロキシピド ― 内耳にある前庭と脳を結ぶ神経(前庭神経)の調節作用のほか、内耳への血流を改善する。
c メタケイ酸アルミン酸マグネシウム ― 胃酸の中和作用のほか、胃粘膜にゼラチン状の皮膜を形成して保護する。
d メトカルバモール ― 骨格筋の緊張をもたらす脊髄反射を抑制する。

a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 誤 誤 誤 正
5 正 誤 誤 誤

【正解3】
a×アリルイソプロピルアセチル尿素 ― 「脳の興奮を抑え、痛覚を鈍くする。」
b×トロキシピド ― 「胃粘液の分泌を促す、胃粘膜を覆って胃液による消化から保護する、荒れた胃粘膜の修復を促す。」
c○
d○

問 22 アスピリン(別名アセチルサリチル酸)に関する記述について、(  )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。

アスピリンは、プロスタグランジンの産生を( a )する( b )解熱鎮痛成分であり、他の解熱鎮痛成分に比較して胃腸障害を( c )。

1 a 促進  bサリチル酸系  c起こしやすい
2 a 促進  bサリチル酸系  c起こしにくい
3 a 促進  bピリン系    c起こしやすい
4 a 抑制  bピリン系    c起こしにくい
5 a 抑制  bサリチル酸系  c起こしやすい

【正解5】
アスピリンは、プロスタグランジンの産生を( a抑制 )する( bサリチル酸系 )解熱鎮痛成分であり、他の解熱鎮痛成分に比較して胃腸障害を( c起こしやすい )。

問 23 第1欄の記述は、かぜ薬(総合感冒薬)の配合成分に関するものである。該当する配合成分は第2欄のどれか。

第1欄
主として中枢作用によって解熱・鎮痛をもたらすため、末梢における抗炎症作用は期待できない。その分、他の解熱鎮痛成分のような胃腸障害は少なく、空腹時に服用できる製品もある。
まれに重篤な副作用として皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、急性汎発性発疹性膿庖症、間質性肺炎、腎障害、肝機能障害を生じることがあり、特に定められた用量を超えて使用した場合や、日頃から酒類(アルコール)をよく摂取する人で起こりやすい。

第2欄
1 アセトアミノフェン
2 イブプロフェン
3 ジアスターゼ
4 デキストロメトルファン臭化水素酸塩
5 プロザイム

【正解1】

問 24 医薬品の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a トラネキサム酸は、かぜ薬(総合感冒薬)に配合されるほか、医療用医薬品において血栓ができやすい人に対する血栓予防薬の成分としても用いられている。
b 解熱鎮痛成分であるエテンザミドは、他の解熱鎮痛成分と組み合わせて配合されることが多く、例えば、アクリノール、カイニン酸、エテンザミドの組み合わせは、それぞれの頭文字から「ACE処方」と呼ばれる。
c 炭酸水素ナトリウムは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する作用が期待され、坐剤として用いられることがある。
d ブロモバレリル尿素は、不眠症や不安緊張状態の鎮静を目的に使用されることがあるが、その大量摂取による自殺が日本で社会問題になった。

a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 正 正 誤
5 誤 正 正 正

【正解1】
a×記述は、トラネキサム酸ではなく、「アスピリン」の内容。
b×「アセトアミノフェン」、「カフェイン」、エテンザミドの組合せである。
C○
d○

問 25 1~5で示される医薬品の配合成分のうち、依存性があり、麻薬性鎮咳成分と呼ばれるものはどれか。

1 チペピジンヒベンズ酸塩
2 ジヒドロコデインリン酸塩
3 クロペラスチン塩酸塩
4 ジメモルファンリン酸塩
5 ノスカピン

【正解2】

問 26 医薬品の配合成分とその副作用との関係の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a クロルヘキシジングルコン酸塩 ― まれにショック(アナフィラキシー)のような全身性の重篤な副作用を生じることがある。
b コデインリン酸塩 ― 分娩時服用により新生児に呼吸抑制が現れたとの報告がある。
c ジプロフィリン ― 心臓刺激作用を示し、動悸が現れることがある。
d ピレンゼピン塩酸塩 ― 胃腸の運動を亢進させる作用を示し、下痢が現れることがある。

a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 正 正 誤
5 誤 正 正 正

【正解4】
a○
b○
c○
d×ピレンゼピン塩酸塩 ― 「排尿困難、動悸、目のかすみの副作用を生じることがある。」

問 27 医薬品の使用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 10歳未満の子供は、アミノ安息香酸エチルの使用を避ける必要があるとされている。
b 14歳未満の子供は、ジヒドロコデインリン酸塩を使用しないよう注意喚起がされている。
c 出産予定日12週以内の妊婦は、イブプロフェンを服用しないこととされている。
d 授乳中の人は、ロートエキスの使用を避けるか、使用期間中の授乳を避ける必要がある。

a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 誤 誤 誤 正
5 正 誤 誤 誤

【正解3】
a×10歳未満ではなく、「6歳未満」である。
b×14歳未満ではなく、「12歳未満」である。
C○
d○

問 28 1~5で示される医薬品の配合成分のうち、使用するとサントニンが吸収されやすくなり、副作用を生じる危険性が高まることから、サントニンとの併用を避ける必要があるものはどれか。

1 カフェイン
2 スクラルファート
3 ビサコジル
4 ビタミンC
5 ヒマシ油

【正解5】
ヒマシ油と駆虫薬の併用は避けることとされている。

問 29 第1欄の記述は、鎮咳去痰薬として使用される医薬品の配合成分に関するものである。該当する配合成分は第2欄のどれか。

第1欄
交感神経系への刺激作用によって、心臓血管系や、肝臓でのエネルギー代謝等にも影響が生じることが考えられるため、心臓病、高血圧、糖尿病又は甲状腺機能障害の診断を受けた人では、使用する前にその適否につき、医師又は薬剤師に相談するべきである。

第2欄
1 アルジオキサ
2 イソプロピルアンチピリン
3 トリメブチンマレイン酸塩
4 メチルシステイン塩酸塩
5 メトキシフェナミン塩酸塩

【正解5】
メトキシフェナミン塩酸塩、メチルエフェドリン塩酸塩、トリメトキノール塩酸塩等のアドレナリン作動成分が該当する。

問 30 ビタミン成分に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

1 チアミン硝化物は、眠気による倦怠感を和らげる補助成分として眠気防止薬に配合されている場合がある。
2 トコフェロール酢酸エステルは、酵素によりフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)へと活性化され、コレステロールの生合成を抑制するため、高コレステロール改善薬に配合されている場合がある。
3 シアノコバラミンは、正常な赤血球の形成に働くため、貧血用薬に配合されている場合がある。
4 アスコルビン酸は、消化管内で鉄が吸収されやすい状態に保つことを目的として貧血用薬に配合されている場合がある。

【正解2】
記述は、トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE)ではなく、リボフラビン(ビタミンB2)の内容。
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