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【令和3年・関西広域⑤】登録販売者過去問解説【医薬品の適正使用・安全対策】

過去問題・解説
医薬品の適正使用・安全対策の学習目的はこれ!

医薬品の添付文書、製品表示等について、記載内容を的確に理解し、購入者への適切な情報提供や相談対応に活用できること
副作用報告制度、副作用被害救済制度に関する基本的な知識を有していること
医薬品の副作用等に関する厚生労働大臣への必要な報告を行えること
医薬品を適正に使用したにもかかわらず、その副作用により重篤な健康被害を生じた購入者等に対し、副作用被害救済の制度につき紹介し、基本的な制度の仕組みや申請窓口等つき説明できること

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それでは解説スタートです!

医薬品の適正使用・安全対策(全20問)

問 101
一般用医薬品(一般用検査薬を除く。)の添付文書に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 医薬品の販売等に従事する専門家が購入者等へ情報提供を行う際は、個々の生活者の状況に関わらず、添付文書に記載された全ての項目を説明しなければならない。
b 一般用医薬品を使用している人が医療機関を受診する際には、その添付文書を持参し、医師や薬剤師に相談することが重要である。
c 薬効名とは、その医薬品の薬効又は性質が簡潔なわかりやすい表現で示されたもので、販売名に薬効名が含まれる場合であっても、必ず記載されなければならない。
d 副作用については、まず、まれに発生する重篤な副作用について副作用名ごとに症状が記載され、そのあとに続けて、一般的な副作用について発現部位別に症状が記載される。

a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 正 誤
5 誤 誤 正 正

【正解3】
a×
個々の生活者の状況に応じて、「積極的に情報提供が必要と思われる事項に焦点を絞り」、効果的かつ効率的な説明がなされることが重要である。
b○
c×
販売名に薬効名が含まれているような場合には、薬効名の記載は「省略されることがある」。
d×
まず「一般的な副作用について発現部位別」に症状が記載され、そのあとに続けて、「まれに発生する重篤な副作用について副作用名ごと」に症状が記載される。

問 102
一般用医薬品とその添付文書における「使用上の注意」の欄の記載事項との関係について、正しいものの組合せを一つ選べ。
a 小児が使用した場合に、特異的な有害作用が発現するおそれがある成分を含有する医薬品 ―― 通常、「次の人は使用(服用)しないこと」の項に「15歳未満の小児」、「6歳未満の小児」等として記載されている。
b 併用すると作用の増強、副作用等のリスクの増大が予測される医薬品 ―― 「本剤を使用(服用)している間は、次の医薬品を使用(服用)しないこと」の項に、使用を避ける等適切な対応が図られるよう記載されている。
c 重篤な副作用として、ショック(アナフィラキシー)、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症が掲げられている医薬品 ―― 「本剤又は本剤の成分によりアレルギー症状を起こしたことがある人は注意して使用すること」と記載されている。
d 服用前後に摂取されたアルコールによって、作用の増強、副作用を生じる危険性の増大等が予測される医薬品 ―― 「相談すること」の項に「飲酒をする人」と記載されている。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)

【正解1】
a○
b○
c×
「次の人は使用(服用)しないこと」の項に「アレルギーの既往歴がある人等は使用しないこと」と記載されている。
d×
「してはいけないこと」の項に「服用前後は飲酒しないこと」と記載されている。

問 103
一般用医薬品の保管及び取扱い上の注意に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a シロップ剤は、変質しやすいため、開封後は冷蔵庫内に保管するのが望ましい。
b カプセル剤は、冷蔵庫から取り出したときに湿気を帯びるおそれがないので、冷蔵庫で保管するのが望ましい。
c 点眼剤は、複数の使用者間で使い回されると、使用に際して薬液に細菌汚染があった場合に、別の使用者に感染するおそれがあるため、添付文書には「他の人と共用しないこと」と記載されている。
d 小児による医薬品の誤飲事故防止のため、添付文書には「小児の手の届かないところに保管すること」と記載されている。

a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 正 正
3 正 正 誤 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 正 誤 正

【正解2】
a○
b×
取り出したときに室温との急な温度差で湿気を帯びるおそれが「あるため、冷蔵庫内での保管は不適当である」。
c○
d○

問 104
一般用医薬品の製品表示に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。

a 適切な保存条件下で、製造後2年、性状及び品質が安定であることが確認されている医薬品については、法に基づく使用期限の表示義務はない。
b 表示された「使用期限」は、適切な保存条件の下で保管されていれば、開封されたものについても期日まで品質が保証される。
c 可燃性ガスを噴射剤としているエアゾール製品の容器には、消防法や高圧ガス保安法に基づく注意事項が表示されている。
d 1回服用量中0.1mLを超えるアルコールを含有する内服液剤(滋養強壮を目的とするもの)については、アルコールを含有する旨及びその分量が表示されている。

a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 誤 正 正
5 誤 誤 正 誤

【正解4】
a×
2年ではなく、「3年を超えて」である。
b×
「未開封状態」で保管された場合に品質が保持される期限である。
c○
d○

問 105
緊急安全性情報に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。

a 医薬関係者に確実に情報を伝達するため、製造販売業者によるダイレクトメールやファックスでの情報提供は認められていない。
b 厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等に基づいて作成される。
c 製造販売業者から医療機関や薬局等へは、1か月以内に情報伝達されるものである。
d A4サイズの青色地の印刷物で情報伝達されることから、ブルーレターとも呼ばれる。

a b c d
1 正 正 誤 正
2 正 正 誤 誤
3 誤 正 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤

【正解3】
a×
ダイレクトメールやファックスでの情報提供も「認められている」。
b○
c○
d×
A4サイズの「黄色」地の印刷物で情報伝達されることから、「イエロー」レターとも呼ばれる。

問 106
医薬品・医療機器等安全性情報に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。

a 医薬品の安全性に関する解説記事や、使用上の注意の改訂内容、主な対象品目、参考文献等が掲載される。
b 厚生労働省が作成し、一般の生活者向けに情報提供している。
c その内容は、医学・薬学関係の専門誌に転載されることがある。
d インターネット上では、(独)医薬品医療機器総合機構ホームページにのみ掲載される。

a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 正 誤
5 誤 誤 正 正

【正解4】
a○
b×
「医薬関係者」向けに情報提供している。
c○
d×
「厚生労働省ホームページ」及び総合機構ホームページへ掲載される。

問 107
法第68条の10第1項の規定に基づき、医薬品の製造販売業者が、「15日以内に厚生労働大臣に報告すること」とされている副作用等の報告事項について、正しいものの組合せを一つ選べ。
a 副作用症例・感染症の発生傾向が著しく変化したことを示す研究報告
b 医薬品によるものと疑われる副作用症例のうち、使用上の注意から予測できるもので、死亡した事例
c 副作用・感染症により、癌その他の重大な疾病、障害若しくは死亡が発生するおそれがあることを示す研究報告
d 医薬品によるものと疑われる副作用症例のうち、発生傾向の変化が保健衛生上の危害の発生又は拡大のおそれがあるもので、重篤な事例

1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)

【正解3】
a× 30日以内
b○
c× 30日以内
d○

問 108
医薬品・医療機器等安全性情報報告制度に基づき、医薬関係者が行う報告に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 安全対策上必要があると認めるときは、医薬品の過量使用や誤用等によるものと思われる健康被害についても報告がなされる必要がある。
b 添付文書の使用上の注意に記載されている医薬品の副作用に限り、報告の対象となる。
c 副作用が疑われる医薬品の販売に複数の専門家が携わっている場合は、当該薬局又は医薬品の販売業において販売等された医薬品の副作用等によると疑われる健康被害の情報に、直接接した専門家1名から報告書が提出されれば十分である。
d 登録販売者は、本制度に基づく報告を行う医薬関係者に該当しない。

a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 正 正
3 正 正 誤 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 正 誤 正

【正解1】
a○
b×
使用上の注意に記載されているものだけとは「限らない」。
c○
d×
登録販売者も本制度に基づく報告を行う医薬関係者として「位置づけられている」。

問 109
法第68条の10第2項の規定に基づく、医薬品の副作用等の報告の仕方及びその報告様式(医薬品安全性情報報告書)に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 報告様式は、(独)医薬品医療機器総合機構ホームページから入手できる。
b 報告の際には、報告様式の記入欄すべてに記入がなされる必要がある。
c 実務上、この報告書は、法第68条の13第3項の規定により、最寄りの保健所に提出することとされている。
d 医薬部外品や化粧品による健康被害については、自発的な情報提供の協力が要請されている。

a b c d
1 正 誤 正 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 正 正 誤 誤
5 正 誤 誤 正

【正解5】
a○
b×
記入欄すべてに記入がなされる必要は「ない」。
c×
報告書は「総合機構」に提出することとされている。
d○

問 110
医薬品副作用被害救済制度に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。

a 本制度は、医薬品を適正に使用したにもかかわらず副作用による一定の健康被害が生じた場合について、医療費等の給付を行い、被害者の迅速な救済を図るものである。
b 一般用医薬品の使用による救済給付の請求に当たっては、その一般用医薬品を販売等した薬局開設者、医薬品の販売業者が作成した販売証明書等は不要である。
c 副作用による疾病のため、入院治療が必要と認められるが、やむをえず自宅療養を行った場合は給付対象には含まれない。
d 給付請求は、副作用を治療した医療機関のみが行うことができる。

a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 誤
3 正 正 誤 正
4 正 誤 誤 誤
5 誤 誤 誤 誤

【正解4】
a○
b×
販売証明書等が「必要」である。
c×
必ずしも入院治療が行われた場合に限らず、入院治療が必要と認められる場合であって、やむをえず自宅療養を行った場合も「含まれる」。
d×
給付請求は、「健康被害を受けた本人(又は家族)」が行う。
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