※2020年9月2日(水)実施
富山県・石川県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県の共通問題です
❶医薬品の本質、効き目や安全性に影響を与える要因等について理解していること
❷購入者等から医薬品を使用しても症状が改善しないなどの相談があった場合には、医療機 関の受診を勧奨するなど、適切な助言を行うことができること
❸薬害の歴史を理解し、医薬品の本質等を踏まえた適切な販売等に努めることができること
・いまココ▶①医薬品に共通する特性
・令和2年・北陸東海②主な医薬品とその作用
・令和2年・北陸東海③人体の働きと医薬品
・令和2年・北陸東海④薬事関係法規・制度
・令和2年・北陸東海⑤医薬品の適正使用
それでは解説スタートです!
令和2年度(2020)・北陸東海ブロック登録販売者試験【午前】
医薬品に共通する特性と基本的な知識(全20問)
問 1
医薬品に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 医薬品は、人の疾病の診断、治療に使用されること、又は人の身体の構造や機能に影響を及ぼすことを目的とするものであり、疾病の予防に使用されるものはない。
b 医薬品は、効能効果、用法用量、副作用等の必要な情報が適切に伝達されることを通じて、購入者が適切に使用することにより、初めてその役割を十分に発揮する。
c 医薬品には、市販後にも、医学・薬学等の新たな知見、使用成績等に基づき、その有効性、安全性等の確認が行われる仕組みがある。
d 医薬品が人体に及ぼす作用については、そのすべてが解明されている。
1(a、c) 2(b、c)
3(b、d) 4(a、d)
問 2
医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 副作用は、眠気や口渇等の比較的よく見られるものから、日常生活に支障を来す程度の健康被害を生じる重大なものまで様々である。
b 副作用は、医薬品を十分注意して適正に使用した場合でも生じることがある。
c 副作用は、容易に異変を自覚できるものをいい、直ちに明確な自覚症状として現れないものは、副作用とはいわない。
d 一般用医薬品の使用により、重大な副作用の兆候が現れたときでも、使用中断による不利益を回避するため、基本的に使用を継続する必要がある。
・a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 正 正 誤
5 誤 正 正 正
問 3
一般用医薬品に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
1 一般の生活者が自ら選択し、使用するものである。
2 医療用医薬品と比較して、保健衛生上のリスクが相対的に高い。
3 一般用医薬品の適切な使用のため、添付文書や製品表示に、効能効果、用法用量、副作用等の必要な情報が記載されている。
4 一般用医薬品の販売に従事する専門家においては、医薬品の有効性、安全性等に関する情報の把握に努める必要がある。
問 4
いわゆる健康食品に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a キシリトールを含む特定保健用食品については、「虫歯の原因になりにくい食品です」などの表示が許可されている。
b 健康食品は、一般用医薬品として販売されている。
c 健康補助食品(いわゆるサプリメント)の誤った使用法により、健康被害が生じることがある。
d 「機能性表示食品」には、疾病に罹患していない者の健康の維持及び増進に役立つ旨又は適する旨(疾病リスクの低減に係るものを除く。)が表示されている。
・a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 正 正
問 5
医薬品のリスク評価に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 動物実験により求められる50%致死量(LD50)は、薬物の毒性の指標として用いられる。
b 少量の投与であれば、医薬品を長期投与しても慢性的な毒性が発現することはない。
c Good Vigilance Practice(GVP)とは、医薬品に対する製造販売後の調査及び試験の実施基準のことである。
d 新規に開発される医薬品のリスク評価として、薬効-薬理試験、一般薬理作用試験、毒性試験が厳格に実施されている。
1(a、b) 2(b、c)
3(c、d) 4(a、d)
製造販売後の調査及び試験の実施基準はGood Post-marketing Study Practice(GPSP)です
問 6
アレルギー(過敏反応)に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 普段は医薬品にアレルギーを起こしたことがない人でも、病気等に対する抵抗力が低下している状態では、医薬品がアレルゲンになることがある。
b 医薬品を使用してアレルギーを起こしたことがある人は、その原因となった医薬品の使用を避ける必要がある。
c 鶏卵に対するアレルギーがある人は、鶏卵を原材料として作られている医薬品の使用を避けなければならない場合がある。
d アレルギーには体質的・遺伝的な要素があるため、近い親族にアレルギー体質の人がいる場合には、医薬品の使用の際に注意が必要である。
・a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正
問 7
医薬品の使用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 医薬品の乱用を繰り返すと、慢性的な臓器障害等を生じるおそれがある。
b 習慣性・依存性がある成分を含んでいる一般用医薬品は、乱用されることがあるので、必要以上の大量購入や頻回購入などを試みる不審な購入者等には慎重に対処する必要がある。
c 医薬品の乱用により、一度、薬物依存が形成されても、そこから離脱することは容易である。
d 定められた用量を超える量を服用するなど、安易に医薬品を使用するような場合には、有害事象につながる危険性が高い。
・a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正
問 8
医薬品とアルコールの相互作用に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
アルコールは、主として( a )で代謝されるため、酒類(アルコール)をよく摂取する者では、その代謝機能が高まっていることが多い。その結果、代謝によって産生する物質(代謝産物)に薬効があるものの場合には、作用が( b )、代謝産物が人体に悪影響を及ぼす医薬品の場合は副作用が( c )なる。
1 a肝臓 b強く出過ぎたり c現れやすく
2 a肝臓 b弱まったり c現れにくく
3 a肝臓 b強く出過ぎたり c現れにくく
4 a腎臓 b強く出過ぎたり c現れやすく
5 a腎臓 b弱まったり c現れにくく
問 9
小児等への医薬品の使用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 一般用医薬品の使用上の注意において、乳児、幼児という場合には、おおよその目安として、乳児とは1歳未満、幼児とは7歳未満をいう。
b 小児は、大人と比べて血液脳関門が未発達であるため、医薬品の成分が脳に達しにくい。
c 乳児向けの用法用量が設定されている一般用医薬品であっても、乳児では基本的には医師の診療を受けることが優先され、一般用医薬品による対処は最小限(夜間等、医師の診療を受けることが困難な場合)にとどめるのが望ましい。
d 小児は、大人と比べて身体の大きさに対して腸が長く、服用した医薬品の吸収率が相対的に高い。
・a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 正 正
乳児:1歳未満、幼児:7歳未満、小児:15歳未満です
問 10
高齢者における医薬品の使用に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
医薬品の使用上の注意においては、おおよその目安として( a )以上を「高齢者」としている。一般に高齢者は生理機能が衰えつつあり、肝臓や腎臓の機能が低下していると医薬品の作用が( b )、若年時と比べて副作用を生じるリスクが( c )なる。
1 a65歳 b強く現れやすく c高く
2 a65歳 b弱くなりやすく c高く
3 a65歳 b強く現れやすく c低く
4 a75歳 b弱くなりやすく c低く
5 a75歳 b強く現れやすく c高く