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【令和2年度・北関東③】登録販売者過去問解説【人体の働きと医薬品】

過去問題・解説

この科目の目的はこれ!

身体の構造と働き、薬の働く仕組み、副作用の症状等に関する基本的な知識を、購入者への情報提供や相談対応に活用できること

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令和2年度(2020)・北関東ブロック【午前】

令和2年度・登録販売者試験(税込2200円)
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それでは解説スタートです!

人体の働きと医薬品(全20問)

問 1
口腔及び食道に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 唾液は、リゾチームを含んでいる。
b 唾液によって口腔内はpHがアルカリ性に保たれ、酸による歯の齲蝕を防いでいる。
c 歯の齲蝕がエナメル質に達すると、神経が刺激されて、歯がしみたり痛みを感じるようになる。
d 食道の上端と下端には括約筋があり、胃の内容物が食道や咽頭に逆流しないように防いでいる。

a b c d
1 誤 誤 正 誤
2 誤 正 正 正
3 正 誤 正 正
4 正 誤 誤 正
5 正 正 誤 誤

【正解4】
b×アルカリ性ではなく、「中性」に保たれている。
c×歯の齲蝕が「象牙質」に達すると、神経が刺激されて、歯がしみたり痛みを感じるようになる。
エナメル質は、歯冠の表面を覆う体で最も硬い部分。その下に象牙質がある。

問 2
膵臓に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 膵臓は、消化腺であるとともに、血糖値を調節するホルモン(インスリン及びグルカゴン)等を血液中に分泌する内分泌腺でもある。
b 膵液は、弱アルカリ性で、胃で酸性となった内容物を中和する。
c 膵臓は、脂質を消化する酵素は供給していないが、炭水化物とタンパク質を消化する酵素を供給している。

a b c
1 正 誤 誤
2 正 正 誤
3 誤 正 誤
4 誤 誤 正
5 正 誤 正

【正解2】
c×炭水化物、タンパク質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っている。

問 3
栄養分の代謝及び貯蔵に関する次の記述について、(  )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
小腸で吸収された( a )は、血液によって( b )に運ばれて( c )として蓄えられる。

1 aブドウ糖   b肝臓 cグリコーゲン
2 aグリコーゲン b膵臓 cブドウ糖
3 aブドウ糖   b膵臓 cグリコーゲン
4 aグリコーゲン b肝臓 cブドウ糖

【正解1】
小腸で吸収された( aブドウ糖 )は、血液によって( b肝臓 )に運ばれて( cグリコーゲン )として蓄えられる。

問 4
胆汁及び肝臓に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 胆汁に含まれる胆汁酸塩は、水溶性ビタミンの吸収を助ける。
b 腸内に放出された胆汁酸塩の大部分は、大腸で再吸収されて肝臓に戻される。
c アルコールは、胃や小腸で吸収されるが、肝臓へと運ばれて一度酢酸に代謝されたのち、さらに代謝されてアセトアルデヒドとなる。
d アミノ酸が分解された場合等に生成する尿素は、肝臓においてアンモニアへと代謝される。

a b c d
1 誤 正 誤 正
2 正 正 正 誤
3 誤 誤 正 誤
4 誤 誤 誤 誤
5 正 誤 正 正

【正解4】
a×水溶性ビタミンではなく、「脂溶性ビタミン」の吸収を助ける。
b×大腸ではなく、「小腸」で再吸収されて肝臓に戻される。
c×酢酸とアセトアルデヒドが逆である。
一度「アセトアルデヒド」に代謝されたのち、さらに代謝されて「酢酸」となる。
d×尿素とアンモニアが逆である。
アミノ酸が分解された場合等に生成する「アンモニア」は、肝臓において「尿素」へと代謝される。

問 5
大腸に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a 大腸の腸内細菌は、血液凝固や骨へのカルシウム定着に必要なビタミンK等を産生している。
b 大腸では、水分とナトリウム、カリウム、リン酸等の電解質の吸収が行われる。
c S状結腸に溜まった糞便が下行結腸へ送られてくると、その刺激に反応して便意が起こる。
d 大腸の内壁には輪状のひだがあり、その粘膜表面は絨毛(柔突起ともいう)に覆われてビロード状になっている。

1(a、b) 2(a、d)
3(b、c) 4(c、d)

【正解1】
c×下行結腸ではなく、「直腸」へ送られてくると、その刺激に反応して便意が起こる。
d×大腸の内壁粘膜には絨毛はない。記述は、小腸の内容。

問 6
血液に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 血管の損傷部位では、血小板から放出される酵素によって血液を凝固させる一連の反応が起こり、血漿タンパク質の一種であるフィブリンが傷口で重合して線維状のフィブリノゲンとなる。
b アルブミンは、その多くが、免疫反応において、体内に侵入した細菌やウイルス等の異物を特異的に認識する抗体としての役割を担う。
c 好中球は、白血球の約5%と少ないが最も大きく、強い食作用を持つ。
d 赤血球は、銅と結合したタンパク質であるヘモグロビンを含み、副腎髄質で産生される。

a b c d
1 誤 正 誤 誤
2 正 正 誤 正
3 誤 誤 誤 誤
4 誤 誤 正 正
5 正 正 正 誤

【正解3】
a×フィブリンとフィブリノゲンが逆である。
血漿タンパク質の一種である「フィブリノゲン」が傷口で重合して線維状の「フィブリン」となる。
b×アルブミンではなく、「グロブリン」の記述である。
アルブミンは、血液の浸透圧を保持する働きがあるほか、ホルモンや医薬品の成分等と複合体を形成して、それらが血液によって運ばれるときに代謝や排泄を受けにくくする。
c×好中球ではなく、「単球」の記述である。
好中球は、最も数が多く、白血球の約60%を占めていて、細菌やウイルス等を食作用によって取り込んで分解する。
d×赤血球は、「鉄分」と結合したタンパク質であるヘモグロビンを含み、「骨髄」で産生される。
副腎髄質で産生されるのは、自律神経系に作用するアドレナリンとノルアドレナリンである。

問 7
脾臓及びリンパ系に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a リンパ液の流れは主に平滑筋の収縮によるものであり、流速は血流に比べて緩やかである。
b 脾臓の主な働きは、脾臓内を流れる血液から古くなった白血球を濾し取って処理することである。
c リンパ管には逆流防止のための弁がある。
d リンパ節の内部にはリンパ球やマクロファージ(貪食細胞)が密集している。

1(a、b) 2(a、c) 3(a、d)
4(b、d) 5(c、d)

【正解5】
a×平滑筋ではなく、「骨格筋」の収縮による。
b×白血球ではなく、「赤血球」を濾し取って処理する。

問 8
腎臓に関する次の記述について、(  )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
腎臓に入る動脈は細かく枝分かれして、毛細血管が小さな球状になった( a )を形成する。( a )の外側を袋状の( b )が包み込んでおり、これを( c )という。

1 a腎小体   bボウマン嚢 c糸球体
2 a腎小体   b糸球体   cボウマン嚢
3 a糸球体   bボウマン嚢 c腎小体
4 a糸球体   b腎小体   cボウマン嚢
5 aボウマン嚢 b糸球体   c腎小体

【正解3】
腎臓に入る動脈は細かく枝分かれして、毛細血管が小さな球状になった( a糸球体 )を形成する。( a糸球体 )の外側を袋状の( bボウマン嚢 )が包み込んでおり、これを( c腎小体 )という。

問 9
目に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 眼瞼は、むくみ(浮腫)等、全身的な体調不良の症状が現れにくい部位である。
b 目を使う作業を続けると、眼筋の疲労のほか、遠近の焦点調節を行っている虹彩の疲労等を生じる。
c 角膜には血管が通っており、房水を介さずに栄養分や酸素が供給される。
d 視細胞には、色を識別する細胞と、わずかな光でも敏感に反応する細胞の2種類があり、後者が光を感じる反応にはビタミンEが不可欠である。

a b c d
1 誤 誤 正 正
2 誤 正 誤 誤
3 正 正 誤 正
4 正 正 正 誤
5 誤 誤 誤 誤

【正解5】
a×眼瞼は、むくみ(浮腫)等、全身的な体調不良の症状が「現れやすい」部位である。
b×目を使う作業を続けると、眼筋の疲労のほか、遠近の焦点調節を行っている「毛様体」の疲労等を生じる。
虹彩は、瞳孔を散大・縮小させて眼球内に入る光の量を調節するところ。
c×透明な角膜には血管が通っておらず、房水によって栄養分や酸素が供給される。
d×ビタミンEではなく、「ビタミンA」が不可欠。ビタミンAが不足すると、夜間視力の低下(夜盲症)を生じる。

問 10
外皮系に関する次の記述について、(  )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。

表皮の最も外側にある( a )は、細胞膜が丈夫な線維性のタンパク質である( b )でできた板状の角質細胞と、リン脂質の一種である( c )を主成分とする細胞間脂質で構成されており、皮膚のバリア機能を担っている。皮膚に物理的な刺激が繰り返されると( a )が肥厚して、たこやうおのめができる。

1 a角質層   bケラチン cセラミド
2 a角質層   bセラミド cケラチン
3 a皮下脂肪層 bケラチン cセラミド
4 a皮下脂肪層 bセラミド cケラチン

【正解1】
表皮の最も外側にある( a角質層 )は、細胞膜が丈夫な線維性のタンパク質である( bケラチン )でできた板状の角質細胞と、リン脂質の一種である( cセラミド )を主成分とする細胞間脂質で構成されており、皮膚のバリア機能を担っている。皮膚に物理的な刺激が繰り返されると( a角質層 )が肥厚して、たこやうおのめができる。

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