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【令和2年度・中国④】登録販売者過去問解説【主な医薬品とその作用】

過去問題・解説
「主な医薬品とその作用」の目的はこれ!

 一般用医薬品において用いられる主な有効成分に関して基本的な効能効果及びその特徴、飲み方や飲み合わせ、年齢、基礎疾患等、効き目や安全性に影響を与える要因、起こり得る副作用等につき理解し、購入者への情報提供や相談対応に活用できること
各薬効群の医薬品に関する情報提供、相談対応における実践的な知識が理解できること

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令和2年度(2020)・中国ブロック【午後】

令和2年度・登録販売者試験(税込2200円)
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それでは解説スタートです!

主な医薬品とその作用(全40問)

問 1
かぜ薬の配合成分とその配合目的に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a トラネキサム酸      ―  咳を抑える
b グアイフェネシン     ―  発熱を鎮める
c エチルシステイン塩酸塩  ―  痰の切れを良くする
d ヨウ化イソプロパミド   ―  くしゃみや鼻汁を抑える

1(a,b) 2(a,c) 3(b,c)
4(b,d) 5(c,d)

【正解5】
a×トラネキサム酸は、「炎症による腫れを和らげる」
b×グアイフェネシンは、「痰の切れを良くする」

問 2
かぜ及びかぜ薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a かぜを治療するためには、安静にして休養し、栄養・水分を十分にとることが基本である。
b 急激な発熱を伴う場合や、症状が4日以上続くとき、又は症状が重篤なときは、かぜではない可能性が高い。
c かぜ薬は、ウイルスの増殖を抑えたり、ウイルスを体内から除去するものである。
d かぜ薬の重篤な副作用として、まれにショック(アナフィラキシー)、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症が起きることがある。

a b c d
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正

【正解2】
c×かぜ薬は、ウイルスの増殖を抑えたり、ウイルスを体内から除去するものではなく、かぜの諸症状の緩和を図る対症療法薬である。

問 3
プロスタグランジンに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a プロスタグランジンは、ホルモンに似た働きをする物質で、痛みのシグナルを増幅することで痛みの感覚を強めている。
b プロスタグランジンは、体温を通常よりも低く維持するように調節する。
c 多くの解熱鎮痛薬には、体内におけるプロスタグランジンの産生を抑える成分が配合されている。

a b c
1 誤 誤 誤
2 誤 正 誤
3 正 誤 正
4 誤 誤 正
5 正 正 正

【正解3】
b×体温を通常よりも「高く」維持するように調節する。

問 4
解熱鎮痛薬の解熱鎮痛成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 現在では、イソプロピルアンチピリンは、一般用医薬品で唯一のピリン系解熱鎮痛成分である。
b イブプロフェンは、クローン氏病の既往歴がある人では、その疾患の再発を招くおそれがある。
c 解熱鎮痛成分によって、胃酸分泌調節作用が妨げられると、胃酸分泌が減少する。
d アスコルビン酸、カフェイン、エテンザミドの組合せは、それぞれの頭文字から「ACE処方」と呼ばれる。

1(a,b) 2(a,c) 3(b,c)

4(b,d) 5(c,d)

【正解1】
c×胃酸分泌調節作用が妨げられると、胃酸分泌が「増加」する。
d×「アセトアミノフェン」、カフェイン、エテンザミドの組合せは、それぞれの頭文字から「ACE処方」と呼ばれる。

問 5
一般用検査薬に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

1 検体中に対象物質が存在しているにもかかわらず、その濃度が検出感度以下であったり、検出反応を妨害する他の物質の影響等によって、検査結果が陰性となった場合を擬陰性という。
2 一般的な妊娠検査薬の検査は、月経予定日が過ぎて概ね1週目以降が推奨されている。
3 尿糖・尿タンパク同時検査の場合、早朝尿(起床直後の尿)を検体とするが、尿糖が検出された場合には、食後の尿について改めて検査して判断する必要がある。
4 妊娠検査薬は、尿中のヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)の有無を調べるものであり、その検出反応は、温度の影響を受けることはない。

【正解4】
尿中hCGの検出反応は、hCGと特異的に反応する抗体や酵素を用いた反応であるため、温度の影響を「受けることがある」。

問 6
以下の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適するものはどれか。

体力に関わらず、筋肉の急激な痙攣を伴う痛みのあるもののこむらがえり、筋肉の痙攣、腹痛、腰痛に適すとされる。

1 桂枝加朮附湯
2 疎経活血湯
3 釣藤散
4 芍薬甘草湯

【正解4】
1桂枝加朮附湯:体力虚弱で、汗が出、手足が冷えてこわばり、ときに尿量が少ないものの関節痛、神経痛に適すとされる。
2疎経活血湯:体力中等度で痛みがあり、ときにしびれがあるものの関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛に適すとされる。
3釣藤散:体力中等度で、慢性に経過する頭痛、めまい、肩こりなどがあるものの慢性頭痛、神経症、高血圧の傾向のあるものに適すとされる。

問 7
眠気及び眠気を促す薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 脳内におけるヒスタミン刺激が低下すると、眠気を促す。
b 医療機関において不眠症の治療のため処方される睡眠薬(医療用医薬品)と区別するため、一般用医薬品では、睡眠改善薬又は睡眠補助薬と呼ばれる。
c 睡眠改善薬は、慢性的に不眠症状がある人が対象となる。
d 15歳未満の小児では、抗ヒスタミン成分により眠気とは反対の神経過敏や中枢興奮などの副作用が起きやすいため、減量して使用しなければならない。

a b c d
1 正 誤 誤 正
2 正 正 誤 誤
3 誤 誤 誤 正
4 誤 正 正 正
5 正 誤 正 誤

【正解2】
c×催眠鎮静薬は、「一時的な睡眠障害の緩和に用いられるもの」であり、慢性的に不眠症状がある人や、医療機関において不眠症の診断を受けている人を対象とするものでは「ない」
d×15歳未満の小児では、神経過敏や中枢興奮等の副作用が起きやすいため、抗ヒスタミン成分を含有する睡眠改善薬の「使用は避ける」

問 8
以下の漢方処方製剤のうち、小児の疳又は夜なきのいずれにも用いないものはどれか。

1 抑肝散
2 五積散
3 小建中湯
4 柴胡加竜骨牡蛎湯

【正解2】
五積散は婦人薬である。『体力中等度又はやや虚弱で冷えがあるものの胃腸炎、腰痛、神経痛、関節痛、月経痛、頭痛、更年期障害、感冒に適すとされる。』

問 9
鎮咳去痰薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a コデインリン酸塩は、妊娠中に摂取された場合、吸収された成分の一部が血液-胎盤関門を通過して胎児へ移行することが知られている。
b ジメモルファンリン酸塩は、粘液成分の含量比を調整し痰の切れを良くする。
c メチルエフェドリン塩酸塩は、副交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示す。
d マオウについては、依存性がある成分であることに留意する必要がある。

a b c d
1 誤 正 誤 正
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 誤 正
4 正 正 正 正
5 誤 誤 正 誤

【正解3】
b×ジメモルファンリン酸塩は、「延髄の咳嗽中枢に作用して咳を抑える」。
記述は、カルボシステインの内容。
c×メチルエフェドリン塩酸塩は、「交感」神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示す。

問 10
鎮咳去痰薬に配合される去痰作用のある生薬として、正しいものの組み合わせはどれか。

a オウバク
b シャゼンソウ
c ケイヒ
d バクモンドウ

1(a,b) 2(a,c) 3(b,c)
4(b,d) 5(c,d)

【正解4】
a×オウバク:苦味による健胃作用、止瀉、収斂、抗菌、抗炎症、血行促進等の作用
b○シャゼンソウ:去痰作用
c×ケイヒ:解熱、香りによる健胃作用
d○バクモンドウ:鎮咳、去痰、滋養強壮等の作用

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