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【令和3年度・九州沖縄③】登録販売者過去問解説【医薬品の適正使用・安全対策】

過去問題・解説

問 11
一般用医薬品の製品表示に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア すべての医薬品は、使用期限について法的な表示義務はない。
イ 危険物に該当する消毒用アルコールには、消防法に基づき「火気厳禁」等の注意事項が記載されている。
ウ 医薬品によっては、医薬品医療機器等法に基づく用法、用量、その他使用及び取扱い上必要な注意の記載を、外箱等に行っている場合がある。
エ 購入者が添付文書を見なくても医薬品の適切な保管がなされるよう、その容器や包装にも、保管に関する注意事項が記載されている。

ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 誤 正 誤
3 誤 正 正 正
4 誤 正 誤 誤
5 誤 誤 誤 正

【正解3】
ア×
「適切な保存条件の下で製造後3年を超えて性状及び品質が安定であることが確認されている医薬品において」は、使用期限について法的な表示義務はない。
イ○
ウ○
エ○

問 12
医薬品等の安全性情報等に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 緊急安全性情報は、医薬品、医療機器又は再生医療等製品について緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な状況にある場合に作成され、厚生労働省から医療機関や薬局等へ直接配布される。
イ 緊急安全性情報は、医療用医薬品や医家向け医療機器についての情報伝達である場合が多いが、一般用医薬品に関係した情報が発出されたこともある。
ウ 独立行政法人医薬品医療機器総合機構は、医薬品・医療機器の安全性に関する特に重要な情報が発出されたときに、その情報を電子メールにより適時配信する医薬品医療機器情報配信サービスを行っているが、その情報が専門的な内容のため、このサービスを受けられるのは、医薬関係者のみとなっている。
エ 独立行政法人医薬品医療機器総合機構のホームページでは、一般用医薬品の添付文書情報、医薬品の承認情報及び患者向医薬品ガイドが掲載されている。

ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 正 誤
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤

【正解4】
ア×
「製造販売業者」から医療機関や薬局等への直接配布、ダイレクトメール、ファックス、電子メール等による情報提供等により情報伝達される。
イ○
ウ×
このサービスは誰でも利用可能である。
エ○

問 13
以下の記述について、(  )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。なお、同じ記号の(  )内には同じ字句が入ります。
医薬品副作用被害救済制度の対象とならないケースのうち、製品不良など、製薬企業に損害賠償責任がある場合には、( ア )への相談が推奨される。
( ア )は、消費者が、医薬品又は医薬部外品に関する苦情(健康被害以外の損害を含む。)について製造販売元の企業と交渉するに当たって、( イ )で申立ての相談を受け付け、( ウ )解決に導くことを目的としている。

1 ア:医薬品PLセンター     イ:公平・中立な立場  ウ:裁判により
2 ア:医薬品PLセンター     イ:公平・中立な立場  ウ:裁判によらずに
3 ア:医薬品PLセンター     イ:消費者側の立場   ウ:裁判により
4 ア:くすりの情報ステーション  イ:公平・中立な立場  ウ:裁判によらずに
5 ア:くすりの情報ステーション  イ:消費者側の立場   ウ:裁判により

【正解2】
医薬品副作用被害救済制度の対象とならないケースのうち、製品不良など、製薬企業に損害賠償責任がある場合には、( ア:医薬品PLセンター )への相談が推奨される。
( ア:医薬品PLセンター )は、消費者が、医薬品又は医薬部外品に関する苦情(健康被害以外の損害を含む。)について製造販売元の企業と交渉するに当たって、( イ:公平・中立な立場 )で申立ての相談を受け付け、( ウ:裁判によらずに )解決に導くことを目的としている。

問 14
医薬品医療機器等法に基づく医薬関係者が行う副作用等報告に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。

1 医薬品等によるものと疑われる、身体の変調・不調、日常生活に支障を来す程度の健康被害(死亡を含む。)について報告が求められている。
2 安全対策上必要があると認めるときは、医薬品の過量使用や誤用等によるものと思われる健康被害についても報告がなされる必要がある。
3 医薬品との因果関係が必ずしも明確でない場合であっても報告の対象となり得る。
4 薬局開設者及び登録販売者は、医薬品の副作用等によるものと疑われる健康被害の発生を知った場合において、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、その旨を厚生労働大臣に30日以内に報告しなければならない。

【正解4】
報告期限は特に定められていないが、適宜速やかに報告書を送付することとされている。

問 15
医薬品・医療機器等安全性情報報告制度に基づいて行う報告に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。

1 複数の専門家が医薬品の販売等に携わっている場合は、販売等された医薬品の副作用等によると疑われる健康被害の情報に直接接した専門家1名から報告書が提出されれば十分である。
2 副作用の報告は、医薬品の販売等に従事する専門家の場合、報告様式の記入欄すべてに記入しなければならない。
3 報告書の送付は、郵送だけでなく、ファクシミリ又は電子メールにより行うことができる。
4 報告様式は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構のホームページから入手でき、医学・薬学関係の専門誌等にも掲載されている。

【正解2】
報告様式の記入欄すべてに記入がなされる必要はない。

問 16
医薬品副作用被害救済制度における副作用救済給付の対象として、誤っているものを一つ選びなさい。
1 医療手当
2 休業保障
3 障害年金
4 葬祭料
5 医療費

【正解2】
「医療手当」「障害年金」「葬祭料」「医療費」の他に、「障害児養育年金」「遺族年金」「遺族一時金」がある。

問 17
医薬品副作用被害救済制度に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 一部の日本薬局方収載医薬品(精製水、ワセリン等)は、給付対象に含まれない。
イ 医薬品を適正に使用して生じた健康被害であっても、特に医療機関での治療を要さずに寛解したような軽度のものについては給付対象に含まれない。
ウ 無承認無許可医薬品(いわゆる健康食品として販売されたもののほか、個人輸入により入手された医薬品を含む。)の使用による健康被害は、給付対象に含まれない。
エ 殺虫剤・殺鼠剤、殺菌消毒剤(人体に直接使用するものを除く。)及び一般用検査薬を適切に使用したにもかかわらず発生した健康被害は、給付対象に含まれない。

ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 正 誤
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤

【正解1】
ア○
イ○
ウ○
エ○

問 18
医薬品医療機器等法に基づき、医薬品の製造販売業者が、その製造販売をした医薬品について行う副作用等の報告に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 医薬品によるものと疑われる副作用症例の発生のうち、使用上の注意から予測できないもので、重篤の国内事例は、20日以内に厚生労働大臣に報告する必要がある。
イ 医薬品によるものと疑われる感染症症例の発生のうち、使用上の注意から予測できないもので、非重篤の国内事例は、30日以内に厚生労働大臣に報告する必要がある。
ウ 医薬品によるものと疑われる副作用症例の発生のうち、使用上の注意から予測できるもので、死亡した国内事例は、15日以内に厚生労働大臣に報告する必要がある。
エ 医薬品によるものと疑われる副作用症例の発生のうち、発生傾向の変化が保健衛生上の危害の発生又は拡大のおそれがあるもので、重篤の国内事例は、20日以内に厚生労働大臣に報告する必要がある。

ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 正 誤
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤

【正解5】
ア×
20日以内ではなく、「15日以内」。
イ×
30日以内ではなく、「15日以内」。
ウ○
エ×
20日以内ではなく、「15日以内」。

問 19
医薬品の安全対策に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 一般用かぜ薬の使用によると疑われる肝機能障害の発生事例が報告されたことを受けて、厚生労働省では2003年6月、一般用かぜ薬全般につき使用上の注意の改訂を指示することとした。
イ 小青竜湯とインターフェロン製剤の併用例による間質性肺炎が報告されたことから、インターフェロン製剤との併用を禁忌とする旨の使用上の注意の改訂がなされた。
ウ 解熱鎮痛成分としてアセトアミノフェンが配合されたアンプル入りかぜ薬の使用による重篤な副作用で、死亡例が報告されたことを受けて、厚生労働省より関係製薬企業に対し、アンプル入りかぜ薬製品の回収が要請された。
エ エテンザミドが、一般用医薬品のかぜ薬等に配合されていたが、用法・用量の範囲を超えた使用による脳出血等の副作用症例が複数報告されたため、厚生労働省から関係製薬企業に対し、代替成分としてプソイドエフェドリン塩酸塩等への速やかな切替えの指示がなされた。

ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 誤 誤

【正解5】
ア×
肝機能障害ではなく、「間質性肺炎」である。
イ×
小青竜湯ではなく、「小柴胡湯」である。
ウ×
アセトアミノフェンではなく、「アミノピリン、スルピリン」である。
エ×
エテンザミドではなく、「塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)」である。

問 20
医薬品の適正使用やその啓発活動に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 医薬品の持つ特質及びその使用・取扱い等について正しい知識を広く生活者に浸透させることにより、保健衛生の維持向上に貢献することを目的とし、毎年10月17日~11月16日の1ヶ月間を「薬の適正使用推進月間」として、国、自治体、関係団体等による広報活動やイベント等が実施されている。
イ 薬物乱用防止を一層推進するため、毎年6月20日~7月19日までの1ヶ月間、国、自治体、関係団体等により、「ダメ。ゼッタイ。」普及運動が実施されている。
ウ 薬物乱用や薬物依存は、一般用医薬品によっても生じることがある。
エ 医薬品の適正使用の重要性等に関して、認識や理解が必ずしも十分とはいえない小学生に対しては積極的に啓発すべきではない。

ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 正 正

【正解4】
ア×
毎年10月17日~「23日の1週間を『薬と健康の週間』」として、国、自治体、関係団体等による広報活動やイベント等が実施されている。
イ○
ウ○
エ×
小中学生のうちからの啓発が重要である。
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