問 71 口腔咽喉薬・うがい薬(含嗽薬)及びその配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a ポビドンヨードが配合された含嗽薬では、その使用によって銀を含有する歯科材料(義歯等)が変色することがある。
b セチルピリジニウム塩化物は、喉の粘膜を刺激から保護する目的で配合される。
c アズレンスルホン酸ナトリウム(水溶性アズレン)は、炎症を生じた粘膜組織の修復を促す作用を期待して配合されている場合がある。
d 主として喉の痛み等を鎮めることを目的とし、咳や痰に対する効果を標榜しない漢方処方製剤として、桔梗湯、駆風解毒散、 白虎加人参湯があり、これらはいずれも構成生薬としてカンゾウを含む。
a b c d
1 正 誤 正 誤
2 誤 誤 誤 誤
3 誤 正 誤 誤
4 正 正 誤 正
5 正 誤 正 正
問 72 次の表は、ある一般用医薬品の制酸薬に含まれている成分の一覧である。この制酸薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
1日量 12錠中 成人(15才以上)
銅クロロフィリンカリウム 120mg
無水リン酸水素カルシウム 1020mg
沈降炭酸カルシウム 1020mg
水酸化マグネシウム 960mg
ロートエキス 30mg
a この制酸薬には、胃粘膜保護・修復成分が含まれている。
b 腎臓病の診断を受けた人は、この制酸薬を使用する前にその適否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談するべきである。
c この制酸薬と、胃腸鎮痛鎮痙薬との併用は避ける必要がある。
d この制酸薬は、授乳中の人は使用しないか、使用する場合は授乳を避ける必要がある。
1 正 正 正 正
2 正 誤 正 誤
3 誤 正 正 正
4 誤 正 誤 誤
5 誤 誤 誤 正
問 73 胃腸に作用する薬の配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a ソファルコンは、胃粘膜の保護・修復作用を期待して配合されている場合がある。
b ピレンゼピン塩酸塩は、消化管の運動にはほとんど影響を与えずに胃液の分泌を抑える作用を示すとされる。
c メチルメチオニンスルホニウムクロライドは、消化管内容物中に発生した気泡の分離を促すことを目的として配合されている。
d トリメブチンマレイン酸塩は、消化管(胃及び腸)の平滑筋に直接作用して、消化管の運動を調整する作用があるとされている。
a b c d
1 誤 誤 誤 正
2 正 誤 正 誤
3 正 誤 正 正
4 正 正 誤 正
5 誤 正 誤 誤
問 74 胃又は腸の不調を改善する目的で用いられる漢方処方製剤に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 六君子湯は、体力中等度以下で、胃腸が弱く、食欲がなく、みぞおちがつかえて疲れやすく、貧血性で手足が冷えやすいものの胃炎、胃腸虚弱、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐に適すとされる。
b 人参湯(理中丸)は、体力中等度以上で、胃がもたれて消化が悪く、ときに吐きけ、食後に腹が鳴って下痢の傾向のある人における食べすぎによる胃のもたれ、急・慢性胃炎、消化不良、食欲不振に適すとされる。
c 桂枝加芍薬湯は、体力中等度以下で腹部膨満感のある人のしぶり腹、腹痛、下痢、便秘に適すとされる。
d 大黄甘草湯は、体力に関わらず広く応用され、便秘、便秘に伴う頭重、のぼせ、湿疹・皮膚炎、ふきでもの(にきび)、食欲不振(食欲減退)、腹部膨満、腸内異常発酵、痔などの症状の緩和に適すとされる。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 正 正 正
4 誤 誤 正 誤
5 誤 正 誤 正
問 75 腸の薬及びその配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a センノシドは、小腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が、小腸を刺激することで瀉下作用をもたらすと考えられている。
b 次没食子酸ビスマスは、腸粘膜のタンパク質と結合して不溶性の膜を形成し、腸粘膜をひきしめる(収斂)ことにより、腸粘膜を保護することを目的として用いられる。
c ロペラミド塩酸塩は、食あたりや水あたりによる下痢の症状に用いられることを目的として配合される。
d 日本薬局方収載のケツメイシ、ゲンノショウコは、煎薬として整腸(便通を整える。)、腹部膨満感等に用いられる。
1(a、b) 2(a、c) 3(b、c)
4(b、d) 5(c、d)
問 76 胃腸鎮痛鎮痙薬の配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a ブチルスコポラミン臭化物は、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)を生じることが知られている。
b オキセサゼインは、妊娠中や小児における安全性が確立されていないため、妊婦又は妊娠していると思われる女性、15歳未満の小児では、使用を避けることとされている。
c 消化管の粘膜及び平滑筋に対する麻酔作用による鎮痛鎮痙の効果を期待して、チキジウム臭化物のような局所麻酔成分が配合されている場合がある。
a b c
1 正 正 誤
2 正 誤 正
3 誤 誤 正
4 誤 正 誤
5 正 正 正
問 77 駆虫薬及びその配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 一般用医薬品の駆虫薬が対象とする寄生虫は、回虫と旋毛虫である。
b パモ酸ピルビニウムは、回虫の自発運動を抑える作用を示し、虫体を排便とともに排出させることを目的として用いられる。
c サントニンは、服用後、一時的に物が黄色く見えたり、耳鳴り、口渇が現れることがある。
d 駆虫薬は、腸管内に生息する虫体のほか、虫卵にも作用する。
a b c d
1 正 正 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 誤 正 誤
5 誤 正 誤 正
問 78 強心薬及びその配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a ゴオウは、ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を基原とする生薬で、強心作用のほか、末梢血管の収縮による血圧上昇作用があるとされる。
b センソは、ヒキガエル科のシナヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたものを基原とする生薬で、微量で強い強心作用を示し、一般用医薬品では、1日用量が5mg以下となるよう用法・用量が定められている。
c 苓桂朮甘湯は、強心作用が期待される生薬は含まれず、主に尿量増加(利尿)作用により、水毒(漢方の考え方で、体の水分が停滞したり偏在して、その循環が悪いことを意味する。)の排出を促すことを主眼とする。
d ロクジョウは、シカ科のマンシュウアカジカ又はマンシュウジカの雄のまだ角化していない、若しくは、わずかに角化した幼角を基原とする生薬で、強心作用のほか、強壮、血行促進等の作用があるとされる。
a b c d
1 誤 正 正 正
2 正 正 誤 正
3 正 正 正 誤
4 正 誤 誤 正
5 誤 誤 誤 誤
問 79 高コレステロール改善薬及びその配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 高コレステロール改善薬は、血中コレステロール異常の改善、血中コレステロール異常に伴う末梢血行障害(手足の冷え、痺れ)の緩和等を目的として使用される。
b 大豆油不鹸化物(ソイステロール)は、低密度リポタンパク質(LDL)等の異化排泄を促進し、リポタンパクリパーゼ活性を高めて、高密度リポタンパク質(HDL)産生を高める作用があるとされる。
c リノール酸は、腸管におけるコレステロールの吸収を抑える効果を期待して用いられる。
d パンテチンは、コレステロールからの過酸化脂質の生成を抑えるほか、末梢血管における血行を促進する作用があるとされ、血中コレステロール異常に伴う末梢血行障害(手足の冷え、痺れ)の緩和等を目的として用いられる。
a b c d
1 正 正 正 正
2 正 誤 正 誤
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 誤 誤
5 誤 誤 正 正
問 80 貧血用薬及びその配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a コバルトは、糖質・脂質・タンパク質の代謝をする際に働く酵素の構成物質であり、エネルギー合成を促進する目的で、硫酸コバルトが配合されている場合がある。
b 鉄製剤服用の前後30分に緑茶を摂取すると、鉄の吸収が良くなることが知られている。
c 鉄製剤を服用すると便が黒くなることがあるが、服用前から便が黒い場合は貧血の原因として消化管内で出血している場合もあるため、服用前の便の状況との対比が必要である。
d 鉄分の吸収は空腹時のほうが高いとされているが、消化器系への副作用を軽減するには、食後に服用することが望ましい。
1(a、b) 2(a、c) 3(b、c)
4(b、d) 5(c、d)