※2020年8月30日(日)実施
滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・和歌山県・徳島県の共通問題です
❶身体の構造と働き、薬の働く仕組み、副作用の症状等に関する基本的な知識を、購入者への情報提供や相談対応に活用できること
それでは解説スタートです!
令和2年度(2020)・関西広域連合ブロック【午後】
人体の働きと医薬品(全20問)
問 61
消化酵素又はその関連物質と、その説明について、誤っているものを一つ選べ。
1 トリプシノーゲンは膵臓から分泌される。
2 エレプシンは小腸の腸管粘膜上にある。
3 ペプシノーゲンは胃から分泌される。
4 プチアリンは唾液腺から分泌される。
5 マルターゼは食道から分泌される。
問 62
肝臓及び胆嚢に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。
a 胆汁酸塩には、脂質の消化を容易にし、脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きがある。
b 肝臓は、脂溶性ビタミンや水溶性ビタミンの貯蔵臓器としても働く。
c 消化管から吸収されたアルコールは、肝臓でアセトアルデヒドに代謝されたのち、そのままの形で腎臓から排泄される。
d 肝機能障害や胆管閉塞が起こると、ビリルビンの排泄が増加するため、便が濃い茶褐色になる。
1(a、b) 2(a、d)
3(b、c) 4(c、d)
問 63
血管系に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せを一つ選べ。
動脈の多くは体の( a )を通っている。動脈の血管壁は静脈より( b )。血圧は、通常、上腕部の( c )で測定される。
1 a表層部 b厚い c動脈
2 a深部 b厚い c静脈
3 a表層部 b薄い c動脈
4 a深部 b厚い c動脈
5 a深部 b薄い c静脈
問 64
血液に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 血漿中のアルブミンと複合体を形成した医薬品成分は、代謝や排泄を受けにくくなる。
b 脂質(中性脂肪やコレステロール等)の大部分は、それぞれの脂質単独で血液中に分散している。
c 赤血球は、円球状の細胞で、脊髄で産生される。
d リンパ球は、白血球数の約1/3を占め、異物を認識するT細胞リンパ球や、抗体を産生するB細胞リンパ球等が免疫機能に関与する。
・a b c d
1 正 誤 正 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 正 正 誤 誤
5 正 誤 誤 正
問 65
腎臓に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 心臓から拍出される血液の1/5~1/4が腎臓に流れている。
b 腎臓の役割は、老廃物の除去が中心で、血圧に及ぼす影響は少ない。
c 腎臓には内分泌腺としての機能もあり、赤血球の産生を促進するホルモンを分泌する。
d ビタミンEは、腎臓で活性型に転換され、骨の形成や維持に関わる。
・a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 正 正
3 正 正 誤 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 正 誤 正
問 66
感覚器官に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。
a 感覚器は、対象とする特定の感覚情報を捉えるため独自の機能を持っており、他の器官ではそれらを感じとることができない。
b 視覚情報は、結膜に密集して存在する視細胞が、色や光を感じることにより受容される。
c 嗅覚情報は、鼻腔上部の粘膜にある嗅細胞をにおいの元となる物質の分子が刺激することにより受容される。
d 聴覚情報は、鼓膜の振動、耳小骨の振動、耳石器官内部のリンパ液の振動へと伝わり、聴細胞の感覚毛を揺らすことで感知される。
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
問 67
皮膚に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せを一つ選べ。
皮膚は、体温を一定に保つための重要な役割を担っている。体温が( a )がり始めると、皮膚を通っている毛細血管は( b )し、体外へより多くの熱を排出する。また、( c )から汗を分泌する。
1 a上 b収縮 cエクリン腺
2 a上 b弛緩 cアポクリン腺
3 a上 b弛緩 cエクリン腺
4 a下 b弛緩 cアポクリン腺
5 a下 b収縮 cエクリン腺
問 68
骨格系及び筋組織に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 骨には、筋組織の収縮や神経の伝達調節などに働くカルシウムを蓄える機能がある。
b 骨の関節面は、弾力性に富む柔らかい骨膜に覆われており、衝撃を和らげ、関節の動きを滑らかにしている。
c 骨格筋は、酸素や栄養分の供給不足や、乳酸の蓄積によって生じる「疲労」が起きやすい筋組織である。
d 心筋は、消化管壁や膀胱等に分布する筋と同様に、自律神経に支配される平滑筋である。
・a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 正 正
3 正 正 誤 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 正 誤 正
骨膜は、骨質表面を覆うものです
問 69
中枢神経系に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 成人では、タンパク質などの大分子やイオン化した物質は、血液中から脳の組織へ移行しにくい。
b 乳幼児では、脳の毛細血管が中枢神経の間質液環境を血液内の組成変動から保護するように働く機能が未発達である。
c 中枢は、末梢からの刺激を受け取って統合し、それらに反応して興奮を起こし、末梢へ刺激を送り出すことで、人間の身体を制御している。
d 脊髄には、心臓中枢や呼吸中枢等の生体機能を制御する部位がある。
・a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正
問 70
次の生体反応のうち、副交感神経の神経伝達物質である、アセチルコリンの働きを抑える抗コリン作用によって抑制(阻害)されるものを一つ選べ。
1 粘性の高い唾液の分泌
2 立毛筋の収縮
3 気管支の拡張
4 グリコーゲンの分解
5 排尿筋の収縮