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【令和2年度・東北⑤】登録販売者過去問解説【医薬品の適正使用・安全対策】

令和2年東北・適正使用・安全対策 過去問題・解説

※2020年8月26日(水)
青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県の共通問題です

この科目の目的はこれ!

医薬品の添付文書、製品表示等について、記載内容を的確に理解し、購入者への適切な情報提供や相談対応に活用できること
副作用報告制度、副作用被害救済制度に関する基本的な知識を有していること
医薬品の副作用等に関する厚生労働大臣への必要な報告を行えること
医薬品を適正に使用したにもかかわらず、その副作用により重篤な健康被害を生じた購入者等に対し、副作用被害救済の制度につき紹介し、基本的な制度の仕組みや申請窓口等つき説明できること

それでは解説スタートです!

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令和2年度(2020)・東北ブロック登録販売者試験【午後】

医薬品の適正使用・安全対策(全20問)

問 101
医薬品・医療機器等安全性情報に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a  厚生労働省では、医薬品(一般用医薬品を含む)、医療機器等による重要な副作用、不具合等に関する情報をとりまとめ、広く医薬関係者向けに情報提供を行っている。
b  厚生労働省及び独立行政法人医薬品医療機器総合機構ホームページへ掲載されるが、行政機関ではない医学・薬学関係の専門誌には転載されない。
c  独立行政法人医薬品医療機器総合機構が配信する医薬品医療機器情報配信サービス(PMDAメディナビ)は、医療関係者のみが利用できる。
d  医薬品の安全性に関する解説記事や、使用上の注意の改訂内容、主な対象品目、参考文献(重要な副作用等に関する改訂については、その根拠となった症例の概要も紹介)等が掲載されている。

・a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 誤 正 誤
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 誤 正

【正解5】
b× 各都道府県、保健所設置市及び特別区、関係学会等への冊子の送付がなされているほか、厚生労働省ホームページ及び総合機構ホームページへ掲載されるとともに、医学・薬学関係の専門誌等にも転載される
c× 誰でも利用可能

問 102
次の記述は、一般用医薬品の添付文書に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。

a  添付文書の販売名の上部に、「使用にあたって、この説明文書を必ず読むこと。また、必要なときに読めるよう大切に保存すること。」等の文言が記載されている。
b  製品の特徴は、その製品の概要を正しく説明することを目的として、必要な情報が専門的な表現で記載されている。
c  添付文書の内容は、医薬品の有効性・安全性等に係る新たな知見・使用に係る情報に基づき、1年に1回の改訂が義務付けられている。
d  薬効名とは、その医薬品の薬効又は性質が簡潔な分かりやすい表現で示されたもので、販売名に薬効名が含まれているような場合には、薬効名の記載は省略されることがある。

1(a、c) 2(a、d)
3(b、c) 4(b、d)

【正解2】
b× 医薬品を使用する人に、その製品の概要を分かりやすく説明することを目的として、概要を知るために必要な内容を簡潔に記載されている
c× 必要に応じて随時改定がなされている

問 103
一般用医薬品の添付文書の「してはいけないこと」の項目中に「次の診断を受けた人」と記載される、基礎疾患等と主な成分・薬効群の組み合わせのうち、誤っているものはどれか。

1 高血圧      ― プソイドエフェドリン塩酸塩
2 透析療法を受けている人 ― 芍薬甘草湯
3 胃潰瘍      ― 無水カフェインを主薬とする眠気防止薬
4 心臓病      ― プソイドエフェドリン塩酸塩
【正解2】
1 交感神経興奮作用により血圧を上昇させ、高血圧を悪化させるおそれがある
3 胃液の分泌が亢進し、胃潰瘍の症状を悪化させるおそれがある
4 徐脈又は頻脈を引き起こし、心臓病の症状を悪化させるおそれがある

問 104
以下の医薬品の副作用情報等の収集に関する記述について、(  )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。

一般用医薬品に関しては、承認後の調査が製造販売業者等に求められており、既存の医薬品と明らかに異なる有効成分が配合されたものについては、( a )を超えない範囲で厚生労働大臣が承認時に定める一定期間、承認後の使用成績等を製造販売業者等が集積し、厚生労働省へ提出する( b )が適用される。

1   a5年  b使用成績評価制度
2   a5年  b再評価制度
3   a5年  b再審査制度
4   a10年 b再評価制度
5   a10年 b再審査制度

【正解5】
一般用医薬品に関しては、承認後の調査が製造販売業者等に求められており、既存の医薬品と明らかに異なる有効成分が配合されたものについては、( 10年 )を超えない範囲で厚生労働大臣が承認時に定める一定期間、承認後の使用成績等を製造販売業者等が集積し、厚生労働省へ提出する( 再審査制度 )が適用される。

問 105
一般用医薬品の製品表示に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a  添付文書を見なくても適切な保管がなされるよう、その容器や包装にも、保管に関する注意事項が記載されている。
b  適切な保存条件の下で製造後3年を超えて性状及び品質が安定であることが確認されている医薬品においては、使用期限の表示について法的な表示義務はない。
c  エアゾール製品には、高圧ガス保安法に基づく注意事項として「高温に注意」と記載されているものがある。
d  1回服用量中0.1mLを超えるアルコールを含有する内服液剤(滋養強壮を目的とするもの)については、例えば「アルコール含有○○mL以下」のように、アルコールを含有する旨及びその分量が記載されている。

・a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正

【正解5】
1~5全て正しい

問 106
次の記述は、医薬品の適正使用情報等に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。

a  緊急安全性情報は、医薬品、医療機器又は再生医療等製品について緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な状況にある場合に、厚生労働省又は独立行政法人医薬品医療機器総合機構が作成し、医療機関や薬局等への配布等により情報伝達する。
b  安全性速報は、イエローレターとも呼ばれ、医薬品、医療機器又は再生医療等製品について一般的な使用上の注意の改訂情報よりも迅速な注意喚起や適正使用のための対応の注意喚起が必要な状況にある場合に作成される。
c  独立行政法人医薬品医療機器総合機構では、医療用医薬品及び医療機器のほか、要指導医薬品又は一般用医薬品の添付文書情報についてもホームページへ掲載している。
d  医薬品の販売等に従事する専門家においては、医薬品を購入し、又は使用する個々の生活者の状況に応じて、添付文書や製品表示に記載されている内容から、積極的な情報提供が必要と思われる事項に焦点を絞り、効果的かつ効率的な説明がなされることが重要である。

1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)

【正解4】
a× 厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等に基づいて作成される
b× イエローレターではなく「ブルーレター

問 107
一般用医薬品の添付文書の「相談すること」の項目中に、「次の診断を受けた人」と記載される基礎疾患等と主な成分・薬効群等の組み合わせの正誤について、正しいものはどれか。

a 甲状腺機能亢進症 ― マオウ
b 高血圧      ― フェニレフリン塩酸塩
c てんかん     ― サリチルアミド
d 腎臓病      ― スクラルファート

・a b c d
1 誤 正 正 正
2 正 誤 正 正
3 正 正 誤 正
4 正 正 正 誤
5 正 正 正 正

【正解3】
a○ 甲状腺機能亢進症の主症状は、交感神経系の緊張等によってもたらされており、交感神経系を興奮させる成分は、症状を悪化させるおそれがあるため。
b○ 交感神経興奮作用により血圧を上昇させ、高血圧を悪化させるおそれがあるため。
c× てんかんと記載されるのは「ジプロフィリン」中枢神経系の興奮作用により、てんかんの発作を引き起こすおそれがあるため。
d○ 過剰のアルミニウムイオンが体内に貯留し、アルミニウム脳症、アルミニウム骨症を生じるおそれがあるため。

サリチルアミドは胃・十二指腸潰瘍を悪化させるおそれがあります

問 108
次の成分のうち、その成分を主な成分とする一般用医薬品の添付文書の「相談すること」の項目に、「次の診断を受けた人」として「肝臓病」と記載されているものとして、誤っているものはどれか。

1  サントニン
2  イブプロフェン
3  アセトアミノフェン
4  アスコルビン酸

【正解4】
4 アスコルビン酸=ビタミンCには、肝機能障害悪化等のおそれはない

問 109
次の1~5で示される成分のうち、その成分を主な成分とする一般用医薬品の添付文書の「してはいけないこと」の項目に、「次の人は使用(服用)しないこと」として「本剤又は本剤の成分、鶏卵によりアレルギー症状を起こしたことがある人」と記載することとされているものはどれか。

1  リゾチーム塩酸塩
2  タンニン酸アルブミン
3  リドカイン
4  ブチルスコポラミン臭化物
5  メキタジン

【正解1】
リゾチーム塩酸塩は、鶏卵の卵白から抽出したタンパク質であり、鶏卵アレルギーの人でリゾチーム塩酸塩が配合された医薬品を服用して重篤なアレルギー症状を呈したとの報告がある

問 110
一般用医薬品の添付文書における「使用上の注意」の記載に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a  アスピリンが配合された医薬品は、外国においてライ症候群の発症との関連性が示唆されているため、15歳未満の小児は使用(服用)しないこととされている。
b  センノシドが配合された医薬品は、腸管粘膜への刺激が大きくなり、腸管粘膜に炎症を生じるおそれがあるため、「大量に使用(服用)しないこと」とされている。
c  イブプロフェンが配合された医薬品は、アスピリン喘息を誘発するおそれがあるため、「本剤又は他のかぜ薬、解熱鎮痛薬を使用(服用)してぜんそくを起こしたことがある人」は使用(服用)しないこととされている。
d  ピレンゼピン塩酸塩水和物は、眠気を生じさせることがあるため、「服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないこと」とされている。

・a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 正 誤 正 正
4 正 正 正 誤
5 誤 正 誤 正

【正解4】
d× ピレンゼピン塩酸塩水和物は目のかすみ、異常なまぶしさを生じることがあるため「服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないこと」とされている

※参考記事です

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