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【令和元年・北陸東海④】登録販売者過去問解説【薬事関係法規・制度】

過去問題・解説

※2019年 9月4日 実施
富山県・石川県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県の共通問題

全国平均合格率 43.4%
北陸東海合格率 47.1%

全国平均より、やや簡単な問題傾向となりました。

薬事関係法規・制度の目的はこれ!

薬事関係法規を遵守して医薬品を販売又は授与することができるよう、一般用医薬品の販売又は授与に関連する法令・制度の仕組みを理解していること
出題する法規・制度の根拠となる法令等を正確に理解していることを確認するため、原則、各条文等を出題根拠とするとともに、設問からあいまいさを排除すること

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令和元年(2019)・北陸東海ブロック【午後】

薬事関係法規・制度(全20問)

問 81
医薬品医療機器等法第1条の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。

第一条 この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品(以下「医薬品等」という。)の品質、有効性及び安全性の確保並びにこれらの( a )による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のために必要な規制を行うとともに、( b )の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、( c )を図ることを目的とする。

1 a販売 b毒物及び劇物 c健康の保持増進
2 a使用 b毒物及び劇物 c保健衛生の向上
3 a使用 b指定薬物   c健康の保持増進
4 a販売 b指定薬物   c保健衛生の向上
5 a使用 b指定薬物   c保健衛生の向上

【正解5】
第一条 この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品(以下「医薬品等」という。)の品質、有効性及び安全性の確保並びにこれらの( 使用 )による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のために必要な規制を行うとともに、( 指定薬物 )の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、( 保健衛生の向上 )を図ることを目的とする。

問 82
一般用医薬品のリスク区分に関する記述のうち、正しいものの組み合せはどれか。

a   一般用医薬品は、その保健衛生上のリスクに応じて第1類医薬品、第2類医薬品又は第3類医薬品に分類され、さらに第2類医薬品のうち特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するものを指定第2類医薬品としている。
b   第1類医薬品は、その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがあるすべての一般用医薬品が指定される。
c   第2類医薬品は、日常生活に支障を来す程度ではないが、副作用等により身体の変調・不調が起こるおそれのあるものが指定される。
d   第3類医薬品は、第1類医薬品及び第2類医薬品以外の一般用医薬品で、保健衛生上のリスクが比較的低い一般用医薬品である。

1(a、b) 2(b、c)
3(c、d) 4(a、d)

【正解4】
b×
すべてではない。
第1類医薬品は、「その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある医薬品のうち、その使用に関し特に注意が必要なものとして厚生労働大臣が指定するもの」であり、保健衛生上のリスクが特に高い成分が配合された一般用医薬品である。
「その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある」保健衛生上のリスクが比較的高い一般用医薬品として、第2類医薬品がある。
c×
記載は、第3類医薬品の内容。

問 83
一般用医薬品及び要指導医薬品に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a  要指導医薬品とは、その効能及び効果において人体に対する作用が著しいものであって、適正な使用のために薬剤師の対面による情報の提供及び薬学的知見に基づく指導が行なわれることが必要なものである。
b  要指導医薬品は、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いた上で指定するものである。
c  一般用医薬品及び要指導医薬品には、毒薬又は劇薬に該当するものはない。
d  一般用医薬品及び要指導医薬品は、あらかじめ定められた用量に基づき、適正使用することで効果を期待するものである。

・a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 正 正

【正解4】
a×
その効能及び効果において人体に対する作用が「著しくないもの」である。
c×
一般用医薬品で毒薬又は劇薬に該当するものはないが、要指導医薬品では毒薬又は劇薬に該当するものは一部に限られている。

問 84
登録販売者に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a  登録販売者とは、一般用医薬品の販売又は授与に従事しようとする者がそれに必要な資質を有することを確認するために都道府県知事が行う試験に合格した者をいう。
b  2以上の都道府県の薬局又は店舗において一般用医薬品の販売又は授与に従事しようとする者は、それぞれの薬局又は店舗の所在地の都道府県知事の販売従事登録を受けなければならない。
c  薬局開設者並びに店舗販売業者及び配置販売業者は、登録販売者に外部の研修実施機関が行う研修(外部研修)を受講させることが求められている。
d  登録販売者は、一般用医薬品の販売又は授与に従事しようとしなくなったときは、30日以内に登録販売者名簿の登録の消除を申請しなければならない。

・a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 誤 誤 誤 正
5 正 誤 誤 誤

【正解3】
a×
一般用医薬品の販売又は授与に従事する者がそれに必要な資質を有することを確認するために都道府県知事が行う試験に合格した者であって、医薬品の販売又は授与に従事しようとするものは、都道府県知事の登録(販売従事登録)を受けた者である。
b×
2以上の都道府県において販売従事登録を受けようと申請した者は、当該申請を行った都道府県知事のうちいずれか1の都道府県知事の登録のみ受けることができる。(同時に複数の都道府県で販売従事登録を受けることはできない。)

問 85
医薬部外品に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a  薬用化粧品や薬用石けんは医薬部外品である。
b  医薬部外品で、衛生害虫類(ねずみ、はえ、蚊、のみその他これらに類する生物)の防除を目的とするものは、直接の容器又は被包に「指定医薬部外品」の表示が必要である。
c  医薬部外品を製造販売する場合には、医薬部外品製造販売業の許可が必要であり、厚生労働大臣が基準を定めて指定するものを除き、品目ごとに承認を得る必要がある。
d  薬局の開設又は医薬品の販売業の許可を受けていない一般小売店において医薬部外品を販売する場合には、医薬部外品販売業の届出が必要である。

・a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 正 正

【正解3】
b×
「防除用医薬部外品」の表示が必要である。
「指定医薬部外品」の表示は、かつては医薬品であったが医薬部外品へ移行された製品群。
d×
医薬部外品の販売等については、医薬品のような販売業の許可は必要なく、一般小売店において販売等することができる。

問 86
化粧品に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a  化粧品は、「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つ」の範囲内においてのみ効能効果を表示・標榜することが認められている。
b  化粧品を販売する場合には、化粧品販売業の届出が必要である。
c  化粧品の効能効果の一つに、「手足のかさつき・あれの緩和」がある。
d  化粧品の成分本質(原材料)には、いかなる場合も医薬品の成分を配合してはならない。

・a b c d
1 誤 誤 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 誤 誤
5 誤 誤 誤 誤

【正解4】
b×
化粧品を販売等するには、医薬品のような販売業の許可は必要なく、一般小売店において販売等することができる。
c×
治療等に使用されることを目的とするものは化粧品に含まれない。
d×
添加物として使用されているなど、薬理作用が期待できない量以下の場合は、配合が認められる。

問 87
次の栄養機能食品に含まれる栄養成分のうち、「本品は、胎児の正常な発育に寄与する栄養素ですが、多量摂取により胎児の発育が良くなるものではありません。」の注意喚起の表示が必須であるものはどれか。

1 葉酸
2 亜鉛
3 β-カロテン
4 マグネシウム
5 ビタミンA

【正解1】

問 88
保健機能食品等の食品に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a  栄養補助食品は、健康の維持及び増進に有用な食品として、健康増進法(平成14年法律第103号)により定義されている。
b  機能性表示食品は、販売前に安全性及び機能性に関する審査を受け、消費者庁長官の個別の許可を取得することが必要である。
c  外形上、食品として販売されている製品であっても、その成分本質、効能効果の標榜内容等に照らして医薬品とみなされることがある。
d  特別用途食品とは、健康増進法の規定に基づき、「特別の用途に適する旨の表示」をする許可又は承認を受けた食品であり、乳児、幼児、妊産婦又は病者の発育又は健康の保持若しくは回復の用に供することが適当な旨を医学的・栄養学的表現で記載し、かつ、用途を限定したものである。

1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)

【正解4】
a×
栄養補助食品は、健康の維持及び増進に有用な食品として、健康増進法により規定されてはいない。
b×
機能性表示食品は、販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ「届け出られたもの」である。消費者庁長官の個別の許可を受けたものではない。

問 89
医薬品の販売業の許可に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a  医薬品医療機器等法第25条に規定される医薬品の販売業の許可には、店舗販売業の許可、配置販売業の許可及び薬局の許可の3種類がある。
b  医薬品の販売業の許可は、6年ごとに、その更新を受けなければ、許可の期間の経過によって、その効力を失う。
c  配置販売業において、特定の購入者の求めに応じて医薬品の包装を開封して分割販売することはできるが、販売のために医薬品をあらかじめ小分けすることはできない。
d  店舗販売業において、特定の購入者の求めに応じて医薬品の包装を開封して分割販売する場合は、分割販売する店舗販売業者の責任において、その医薬品の容器等に「分割販売を行う者の氏名又は名称並びに分割販売を行う店舗の名称及び所在地」も記載しなければならない。

1(a、c) 2(b、c)
3(b、d) 4(a、d)

【正解3】
a×
店舗販売業の許可、配置販売業の許可、「卸売販売業の許可」の3種類。
c×
分割販売できるのは、薬局、店舗販売業、卸売販売業である。配置販売業では分割販売することはできない。

問 90
医薬品医療機器等法施行規則第1条第2項第3号で規定される薬剤師不在時間に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a  定期的な学校薬剤師の業務及び緊急時の在宅対応によって薬剤師が不在となる時間は認められるが、急遽日程の決まった退院時カンファレンスへの参加により不在となる時間は認められない。
b  薬局開設者は、薬剤師不在時間内は、調剤室を閉鎖しなければならない。
c  薬剤師不在時間内に、第2類医薬品を販売することは、登録販売者が当該薬局に従事していても認められない。
d  薬剤師不在時間内は、調剤に従事する薬剤師が不在のため調剤に応じることができない旨等、薬剤師不在時間に係る掲示事項を掲示しなければならない。この掲示は、当該薬局の外側の見やすい場所に掲示されれば、薬局内に掲示しなくてもよい。

・a b c d
1 正 誤 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 誤 誤

【正解5】
a×
学校薬剤師の業務やあらかじめ予定されている定期的な業務によって恒常的に薬剤師が不在となる時間は認められない。緊急時の在宅対応や急遽日程の決まった退院時カンファレンスへの参加のため、一時的に当該薬局において薬剤師が不在となる時間が該当する。
c×
第2類医薬品又は第3類医薬品であれば、薬剤師不在時間内であっても登録販売者が販売できる。
d×
薬局内の見やすい場所及び薬局の外側の見やすい場所への掲示が必要。
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