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【令和2年度・奈良④】登録販売者過去問解説【主な医薬品とその作用】

過去問題・解説

問 21
外用痔疾用薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。

a クロタミトンは、痔疾患に伴う局所の感染を防止することを目的として配合される。
b タンニン酸は、粘膜表面に不溶性の膜を形成することによる、粘膜の保護・止血を 目的として配合される。
c イソプロピルメチルフェノールは、血管収縮作用による止血効果を期待して用いら れる。
d プレドニゾロン酢酸エステルが配合された坐剤及び注入軟膏では、その含有量によ らず長期連用を避ける必要がある。

a b c d
1 誤 正 正 正
2 正 正 誤 誤
3 誤 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 誤 正

【正解4】
a×クロタミトンは、局所への穏やかな熱感刺激で痒みを抑える効果を目的として配合されている。
c×イソプロピルメチルフェノールは、痔疾患に伴う局所の感染防止目的で配合されている殺菌消毒成分である。

問 22
次の記述に当てはまる漢方処方製剤として、最も適切なものを1つ選びなさい。

体力に関わらず、排尿異常があり、ときに口が渇くものの排尿困難、排尿痛、残尿感、 頻尿、むくみに適すとされる。

1 八味地黄丸
2 竜胆瀉肝湯
3 猪苓湯
4 牛車腎気丸

【正解3】

問 23
女性の月経に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。

a 女性の月経は、子宮の内壁を覆っている膜(子宮内膜)が剥がれ落ち、血液(経血) と共に排出される生理現象である。
b 月経の周期には、視床下部や下垂体で産生されるホルモンと、子宮で産生される女性ホルモンが関与している。
c 月経前症候群は、加齢とともに女性ホルモンの分泌が減少していき、やがて月経が 停止して、妊娠可能な期間が終了することをいう。
d 更年期においては、月経周期が不規則になるほか、不定愁訴として血の道症の症状 に加え、冷え症、腰痛等の症状が起こることがあり、こうした症候群を更年期障害という。

a b c d
1 正 誤 誤 正
2 正 正 誤 正
3 誤 正 正 誤
4 誤 誤 誤 正
5 正 誤 正 誤

【正解1】
b×子宮→卵巣
c×月経前症候群は月経の約10日~3日前に現れる症状で、月経開始と共に消失する。
記述は、更年期障害の説明である。

問 24
次の漢方処方製剤のうち、「女性の月経や更年期障害に伴う諸症状の緩和」に使用さ れるものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 防風通聖散
2 温清飲
3 乙字湯
4 六味丸

【正解2】

問 25
アレルギーの治療に使用される漢方処方製剤に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。

a 小青竜湯は、体力中等度以上で口渇があり、尿量少なく、便秘するものの蕁麻疹、 口内炎、皮膚の痒みに適すとされている。
b 消風散は、体力中等度以上の人の皮膚疾患で、痒みが強くて分泌物が多く、とき に局所の熱感があるものの湿疹・皮膚炎、蕁麻疹、水虫、あせもに適すとされている。
c 十味敗毒湯は、比較的体力があるものの鼻づまり、蓄膿症、慢性鼻炎に適すとされている。
d 辛夷清肺湯は、体力中等度以上で、濃い鼻汁が出て、ときに熱感を伴うものの鼻 づまり、慢性鼻炎、蓄膿症に適すとされている。

1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)

【正解3】
a×小青竜湯は体力中程度又はやや虚弱で薄い水様の痰や鼻水が出る人の気管支炎、気管支喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症に適すとされている。
記述は、茵蔯蒿湯。
c×十味敗毒湯は体力中等度なものの皮膚疾患で、発赤があり、ときに化膿するものの化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期、蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、水虫に適すとされている。
記述は葛根湯加川芎辛夷。

問 26
アレルギー、内服アレルギー用薬(鼻炎用内服薬を含む。)及びその配合成分に関す る記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。

a 一般用医薬品の内服アレルギー用薬は、長期の連用は避け、5~6日間使用して も症状の改善がみられない場合には、医師の診療を受けるなどの対応が必要である。
b アレルギー症状を軽減するには、日常生活におけるアレルゲンの除去・回避とい った根源的な対応が図られることが重要である。
c プソイドエフェドリン塩酸塩は、依存性がないが、メチルエフェドリン塩酸塩には 依存性があるため、長期間にわたって連用された場合、薬物依存につながるおそれがある。
d アゼラスチンは、肥満細胞から遊離したヒスタミンが受容体と反応するのを妨げ ることにより、ヒスタミンの働きを抑える作用を示す。

a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 誤 誤 正 誤
4 誤 正 正 正
5 正 誤 誤 正

【正解2】
c×
プソイドエフェドリン塩酸塩も、メチルエフェドリン塩酸塩同様に依存性があり長期間にわたって連用された場合、薬物依存につながるおそれがある。

問 27
鼻炎用点鼻薬の配合成分とその配合目的の組み合わせについて、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。

a ナファゾリン塩酸塩 ― 鼻粘膜の充血や腫れを和らげる。
b ベンゼトニウム塩化物 ― 鼻粘膜を清潔に保ち、細菌による二次感染を防止する。
c リドカイン ― 抗炎症作用により鼻粘膜の炎症を和らげる。
d ケトチフェン ― 局所を麻酔し、鼻粘膜の過敏性や痛みや痒みを抑える。

1 a、b
2 a、c
3 b、d
4 c、d

【正解1】
c×局所を麻酔し、鼻粘膜の過敏性や痛みや痒みを抑える。
d×肥満細胞から遊離したヒスタミンが受容体と反応するのを妨げ、ヒスタミンの働きを抑える。

問 28
眼科用薬の配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。

a クロモグリク酸ナトリウムは、洗眼薬として用時水に溶解し、結膜嚢の洗浄・消毒に用いられる。
b パンテノールは、自律神経系の伝達物質の産生に重要な成分であり、目の調節機能の回復を促す効果を期待して用いられる。
c プラノプロフェンは、結膜や角膜の乾燥を防ぐ効果を期待して用いられる。
d 硫酸亜鉛水和物は、眼粘膜のタンパク質と結合して皮膜を形成し、外部の刺激から保護する作用を期待して用いられる。

1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)

【正解3】
a×クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からのヒスタミン遊離を抑える作用を示し花粉、ハウスダスト等による目のアレルギー症状の緩和を目的として用いられる。
記述はホウ酸。
c×非ステロイド性抗炎症成分、炎症物質の生成を抑える。

問 29
外皮用薬に用いられるステロイド性抗炎症成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。

a 末梢組織の免疫機能を低下させる作用を示し、細菌、真菌、ウイルス等による皮膚 感染の副作用が現れることがある。
b ステロイド性抗炎症成分をコルチゾンに換算して1g又は1mL中0.025mg を超えて含有する製品では、特に長期連用を避ける必要がある。
c 主なステロイド性抗炎症成分として、デキサメタゾンやインドメタシン等がある。
d 広範囲に生じた皮膚症状や、慢性の湿疹・皮膚炎の緩和を目的とするものであり、 体の一部分に生じた湿疹・皮膚炎等の一時的な皮膚症状には使用しない。

a b c d
1 誤 誤 正 誤
2 正 正 誤 誤
3 誤 正 正 正
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 誤 正

【正解2】
c×インドメタシンは非ステロイド性抗炎症成分である。
d×広範囲に生じた皮膚症状や、慢性の湿疹・皮膚炎を対象とするものではない。

問 30
肌の角質化、かさつき等を改善する外皮用薬及びその配合成分に関する記述の正誤に ついて、正しい組み合わせを1つ選びなさい。

a 角質軟化薬のうち、いぼに用いる製品は、医薬品としてのみ認められており、原因 となるウイルスに対する抑制作用を有している。
b 尿素は、皮膚の角質層を構成するケラチンを変質させることにより、角質軟化作用を示す。
c サリチル酸は、角質成分を溶解することにより角質軟化作用を示す。
d イオウは、角質層の水分保持量を高め、皮膚の乾燥を改善する。

a b c  d
1 誤 誤 正 誤
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 正 正
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 誤 正

【正解1】
a×角質軟化薬のうち、いぼに用いる製品は、医薬品としてのみ認められているが、原因となるウイルスに対する抑制作用はない。
b×尿素は角質層への水分保持を高め、皮膚の乾燥を改善する。
記述はイオウ。
d×イオウは皮膚の角質層を構成するケラチンを変質させることにより、角質軟化作用を示す。
記述は尿素。

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