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【令和3年・関西広域②】登録販売者過去問解説【主な医薬品とその作用】

過去問題・解説
「主な医薬品とその作用」の学習目的はこれ!

 一般用医薬品において用いられる主な有効成分に関して基本的な効能効果及びその特徴、飲み方や飲み合わせ、年齢、基礎疾患等、効き目や安全性に影響を与える要因、起こり得る副作用等につき理解し、購入者への情報提供や相談対応に活用できること
各薬効群の医薬品に関する情報提供、相談対応における実践的な知識が理解できること

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それでは解説スタートです!

主な医薬品とその作用(全40問)

問 21
かぜ(かぜ症候群)に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。

a かぜの約8割は、細菌の感染が原因となる。
b 冬場に、発熱や頭痛を伴った悪心・嘔吐や下痢等の消化器症状が現れる場合、ウイルス性胃腸炎である場合が多い。
c 急激な発熱を伴う場合や、症状が4日以上続くとき、又は症状が重篤なときは、かぜではない可能性が高い。
d 発熱、咳、鼻水などのうち、いずれかの症状がはっきりしている場合には、必ずしもかぜ薬(総合感冒薬)が選択されるのが最適とは限らない。

a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 正 正
3 正 正 誤 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 正 誤 正

【正解4】
a×
かぜの約8割は、「ウイルス」の感染が原因である。
b○
c○
d○

問 22
一般用医薬品のかぜ薬(総合感冒薬)の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。

a チペピジンヒベンズ酸塩は、気管・気管支を拡げる成分である。
b エテンザミドは、インフルエンザにかかっている15歳未満の小児には使用を避ける必要がある。
c プソイドエフェドリン塩酸塩は、依存性に留意する必要がある。
d 去痰成分として、グアイフェネシンがある。

a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 誤 正 正 正
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正

【正解3】
a×
チペピジンヒベンズ酸塩は、「咳を抑える」成分である。
b○
c○
d○

問 23
かぜの症状緩和に用いられる漢方処方製剤に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。

a 葛根湯は、体力中等度以上のものの感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛みに適すとされる。
b 麻黄湯は、胃腸の弱い人、発汗傾向の著しい人では、悪心、胃部不快感、発汗過多、全身脱力感等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
c 小柴胡湯は、体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様の痰を伴う咳や鼻水が出るものの気管支炎、気管支喘息、鼻炎、感冒、花粉症に適すとされる。
d 桂枝湯は、マオウを含有するため、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)は使用を避ける必要がある。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)

【正解1】
a○
b○
c×
小柴胡湯ではなく、「小青竜湯」の内容。
d×
桂枝湯は、マオウを含有しない。

問 24
発熱が起こる仕組み及び解熱鎮痛薬とその配合成分に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。

a 解熱鎮痛薬の効果は、一部の漢方処方製剤を除き、痙攣性の内臓痛には、期待できない。
b アセトアミノフェンは、解熱鎮痛作用の他に、血液を凝固しにくくさせる作用があるため、医療用医薬品の血栓予防成分としても用いられている。
c 解熱鎮痛薬は、なるべく空腹時を避けて服用することとなっている場合が多く、また、服用期間中は、飲酒は避けることとされている。
d プロスタグランジンは、脳の下部にある体温を調節する部位(温熱中枢)に作用して、体温を通常よりも下げる方向に調節する。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)

【正解2】
a○
b×
アセトアミノフェンではなく、「アスピリン」の内容。
c○
d×
体温を通常よりも「高く維持するよう」に調節する。

問 25
一般用医薬品において用いられる解熱鎮痛成分(アセトアミノフェン及び生薬成分を除く。)の副作用に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。

a 循環血流量を増加させる作用があるため、心臓の負担を増大させる可能性がある。
b 腎血流量を減少させる作用があるため、腎機能に障害があると、その症状を悪化させる可能性がある。
c プロスタグランジンの産生を介した胃腸粘膜保護作用があるため、胃粘膜障害は生じにくい。
d アスピリンは、ピリン系の成分ではないため、薬疹等のアレルギー症状が生じることはない。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)

【正解1】
a○
b○
c×
胃粘膜保護作用が解熱鎮痛成分によって妨げられると、胃粘膜障害を「起こしやすくなる」。
d×
ピリン系「以外の解熱鎮痛成分でも」薬疹等のアレルギー症状が生じることは「ある」。

問 26
解熱又は鎮痛の目的で用いられる漢方処方製剤及び生薬成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。

a 桂枝加朮附湯は、体力中等度で、慢性に経過する頭痛、めまい、肩こりなどがあるものの慢性頭痛、神経症、高血圧傾向のあるものに適すとされる。
b 芍薬甘草湯は、筋肉の痙攣や腹痛、腰痛といった症状があるときのみの服用にとどめ、連用は避ける。
c シャクヤクは古くから「熱さまし」として用いられ、エキスを製剤化した製品には、「感冒時の解熱」の効能・効果がある。
d 生薬成分が解熱又は鎮痛をもたらす仕組みは、化学的に合成された成分と異なるものと考えられている。

a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 誤
3 誤 正 正 正
4 正 誤 誤 正
5 誤 正 誤 正

【正解5】
a×
桂枝加朮附湯ではなく、「釣藤散」の内容。
b○
c×
シャクヤクではなく、「ジリュウ」の内容。
d○

問 27
眠気を促す薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。

a 小児や若年者では、抗ヒスタミン成分により眠気とは反対の神経過敏や中枢興奮などが現れることがある。
b ジフェンヒドラミン塩酸塩は、抗ヒスタミン成分の中でも特に中枢作用が弱い。
c ブロモバレリル尿素は、脳内におけるヒスタミン刺激を低下させることにより眠気を促す。
d ブロモバレリル尿素は、反復摂取により依存が生じることが知られているため、乱用に注意が必要である。

a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 誤 誤 正 誤
4 正 正 誤 誤
5 誤 誤 誤 正

【正解2】
a○
b×
抗ヒスタミン成分の中でも特に中枢作用が「強い」。
c×
ブロモバレリル尿素は、「脳の興奮を抑え、痛覚を鈍くする」。
記述は、抗ヒスタミン成分の内容。
d○

問 28
一般用医薬品の眠気防止薬とその配合成分のカフェインに関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。

a カフェインが含まれている医薬品、医薬部外品、食品を同時に摂取するとカフェインが過量となり、中枢神経系や循環器系等への作用が強く現れるおそれがある。
b カフェインは心筋を興奮させる作用もあるが、心臓病のある人でも服用できる。
c 妊娠中に服用した場合、カフェインが胎児の発達に影響を及ぼす可能性がある。
d カフェインの眠気防止の作用は弱いため、長期反復服用が推奨される。

a b c d
1 正 誤 正 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 正 正 誤 誤
5 正 誤 誤 正

【正解1】
a○
b×
副作用として動悸が現れることがあるため、心臓病のある人は「服用を避ける」。
c○
d×
反復摂取により依存を形成するという性質があるため、「短期間の服用にとどめ、連用しないこと」とされている。

問 29
乗物酔い防止薬とその成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。

a 乗物酔い防止薬には、吐きけを抑える成分も配合されているため、つわりに伴う吐きけへの対処にも使用される。
b ジフェニドール塩酸塩は、アセチルコリン様の作用により、排尿困難や緑内障の症状を悪化させる恐れがある。
c メクリジン塩酸塩は、乗物酔い防止薬に配合される抗ヒスタミン成分である。
d ジプロフィリンは、消化管の緊張を低下させることにより、乗物酔いに伴う吐きけを抑える。

a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 誤 誤 正 誤
4 正 正 誤 誤
5 誤 誤 誤 正

【正解3】
a×
つわりに伴う吐きけへの対処として使用することは「適当でない」。
b×
ジフェニドール塩酸塩は、「抗ヒスタミン成分と共通する類似の薬理作用を示し」、排尿困難や緑内障の症状を悪化させる恐れがある。
c○
d×
ジプロフィリンは、「脳に軽い興奮を起こさせて平衡感覚の混乱によるめまいを軽減させる」。

問 30
小児の疳を適応症とする生薬製剤・漢方処方製剤(小児鎮静薬)及びその配合生薬に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。

a 柴胡加竜骨牡蛎湯を小児の夜泣きに用いる場合は、症状の原因となる体質の改善を主眼としているため、症状の改善がみられるまで比較的長期間(1ヶ月位)継続して服用する必要がある。
b カンゾウを含有する漢方処方製剤を乳幼児に使用する場合、体格の個人差から体重当たりのグリチルリチン酸の摂取量が多くなることがあるので注意する必要がある。
c 小建中湯は、体力中等度をめやすとして幅広く用いることができ、やや消化器が弱く、神経がたかぶり、怒りやすい、イライラなどがあるものの小児虚弱体質、慢性胃腸炎、腹痛、神経質、小児夜尿症、夜なきに適すとされる。
d ゴオウ、ジャコウは、いずれも動物を基原とする生薬で、緊張や興奮を鎮め、また、血液の循環を促す作用等を期待して配合される。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)

【正解3】
a×1週間位服用しても症状の改善がみられないときには、いったん服用を中止して、専門家に相談する等の対応が必要である。
b○
c×小建中湯は、「体力虚弱で疲労しやすく腹痛があり、血色がすぐれず、ときに動悸、手足のほてり、冷え、ねあせ、鼻血、頻尿及び多尿などを伴うものの」小児虚弱体質、疲労倦怠、慢性胃腸炎、腹痛、神経質、小児夜尿症、夜なきに適すとされる。
d○
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