※2019年9月8日実施
東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県の共通問題です
医薬品に共通する特性と基本的な知識の目的はこれ!
❶医薬品の本質、効き目や安全性に影響を与える要因等について理解していること
❷購入者等から医薬品を使用しても症状が改善しないなどの相談があった場合には、医療機
関の受診を勧奨するなど、適切な助言を行うことができること
❸薬害の歴史を理解し、医薬品の本質等を踏まえた適切な販売等に努めることができること
・いまここ▶①医薬品に共通する特性
・令和元年・首都圏②人体の働きと医薬品
・令和元年・首都圏③薬事関係法規・制度
・令和元年・首都圏④ 主な医薬品とその作用
・令和元年・首都圏⑤医薬品の適正使用
それでは解説スタートです!
令和元年(2019)・首都圏ブロック【午前】
医薬品に共通する特性と基本的な知識(全20問)
問 1
医薬品の本質に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 人体に対して使用されない医薬品は、人の健康に影響を与えることはない。
b 医薬品は、市販後にも、医学・薬学等の新たな知見、使用成績等に基づき、その有効性、安全性等の確認が行われる仕組みになっている。
c 医薬品について、医薬品医療機器等法では、健康被害の発生の可能性がある場合のみ、異物等の混入、変質等があってはならない旨を定めている。
・a b c
1 正 正 正
2 正 正 誤
3 正 誤 正
4 誤 誤 正
5 誤 正 誤
問 2
医薬品のリスク評価に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 治療量を超えた量を単回投与した後に毒性が発現するおそれが高いことは当然であるが、少量の投与でも長期投与されれば慢性的な毒性が発現する場合もある。
b 医薬品に対しては、製造販売後の調査及び試験の実施基準として Good Vigilance Practice (GVP)が制定されている。
c 動物実験により求められる50%致死量(LD50)は、薬物の毒性の指標の一つとして用いられる。
・a b c
1 正 正 正
2 正 正 誤
3 正 誤 正
4 誤 誤 正
5 誤 正 誤
問 3
健康食品に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 特定保健用食品は、「特定の保健機能の表示」(例えばキシリトールを含む食品に対して「虫歯の原因になりにくい食品です」などの表示)が許可されている。
b 健康補助食品(いわゆるサプリメント)には、カプセル、錠剤等の医薬品と類似した形状で発売されているものも多く、誤った使用法により健康被害を生じた例も報告されている。
c 医薬品を扱う者は、いわゆる健康食品が法的にも、安全性や効果を担保する科学的データの面でも、医薬品とは異なるものであることを認識し、消費者に指導・説明を行わなくてはならない。
・a b c
1 正 正 正
2 正 正 誤
3 正 誤 誤
4 誤 正 正
5 誤 誤 誤
問 4
医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 世界保健機関(WHO)の定義によれば、医薬品の副作用とは、「疾病の予防、診断、治療のため、又は身体の機能を正常化するために、人に通常用いられる量で発現する医薬品の有害かつ意図しない反応」とされている。
b 医薬品を使用する人が、副作用をその初期段階で認識することにより、副作用の種類に応じて速やか、かつ適切に処置し、又は対応し、重篤化の回避が図られることが重要となる。
c 複数の疾病を有する人の場合、ある疾病のために使用された医薬品の作用が、別の疾病の症状を悪化させたり、治療を妨げたりすることはない。
・a b c
1 正 正 正
2 正 正 誤
3 正 誤 誤
4 誤 誤 正
5 誤 正 正
問 5
アレルギー(過敏反応)に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a アレルギーは、医薬品の薬理作用と関係して起こるため、薬理作用がない添加物がアレルギ ーを引き起こす原因物質(アレルゲン)となることはない。
b アレルギーには、体質的・遺伝的な要素があり、アレルギーを起こしやすい体質の人や、近い親族にアレルギー体質の人がいる場合には、注意が必要である。
c 普段は医薬品にアレルギーを起こしたことがない人でも、病気等に対する抵抗力が低下している状態などの場合には、医薬品がアレルゲンになることがあり、アレルギーを生じることがある。
d 医薬品のアレルギーは、内服薬によって引き起こされるものであり、外用薬によって引き起こされることはない。
1(a、b) 2(a、c) 3(b、c)
4(b、d) 5(c、d)
問 6
医薬品の使用等に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 適正な使用がなされる限りは安全かつ有効な医薬品であっても、乱用された場合には薬物依存を生じることがある。
b 疾病の根本的な治療等がなされないまま、一般用医薬品を使用して症状を一時的に緩和する対処を漫然と続けていても、有害事象を招く危険性が増すことはない。
c 医薬品の販売等に従事する専門家は、必要以上の大量購入や頻回購入を試みる者に対し、積極的に事情を尋ねることなどの対応を図ることが望ましい。
・a b c
1 正 正 正
2 正 正 誤
3 誤 誤 誤
4 正 誤 正
5 誤 正 正
問 7
医薬品等の相互作用に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 相互作用を回避するには、通常、ある医薬品を使用している期間やその前後を通じて、その医薬品との相互作用を生じるおそれのある医薬品や食品の摂取を控えなければならない。
b 外用薬や注射薬は、食品によって医薬品の作用や代謝に影響を受ける可能性はない。
c 酒類(アルコール)は、医薬品の代謝には影響を与えることはないが、吸収に影響を与えることがある。
d カフェインのように、食品中に医薬品の成分と同じ物質が存在するために、それを含む医薬品(例:総合感冒薬)と食品(例:コーヒー)を一緒に摂取すると過剰摂取となるものがある。
1(a、b) 2(a、c) 3(a、d)
4(b、c) 5(c、d)
問 8
小児等への医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 医薬品によっては、形状等が小児向けに作られていないため、小児に対して使用しないことなどの注意を促している場合がある。
b 一般に乳幼児は、容態が変化した場合に、自分の体調を適切に伝えることが難しいため、医薬品を使用した後は、保護者等が乳幼児の状態をよく観察することが重要である。
c 医薬品の使用上の注意において、おおよその目安として、乳児は1歳未満、幼児は5歳未満、小児は12歳未満との年齢区分が用いられている。
・a b c
1 正 正 誤
2 正 誤 正
3 正 正 正
4 誤 正 正
5 誤 誤 誤
1歳、7歳、15歳=1715「いいな、いい子」
問 9
小児等への医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 乳児向けの用法用量が設定されている一般用医薬品であれば、乳児への使用の適否が見極めやすいので、医師による診療よりもこのような一般用医薬品の使用が優先される。
b 医薬品が喉につかえると、大事に至らなくても咳き込んで吐き出し、苦しむことになり、その体験から乳幼児に医薬品の服用に対する拒否意識を生じさせることがある。
c 小児の誤飲・誤用事故防止には、家庭内において、小児が容易に手に取れる場所や、小児の目につく場所に医薬品を置かないようにすることが重要である。
・a b c
1 正 正 誤
2 正 誤 正
3 誤 誤 正
4 誤 正 誤
5 誤 正 正
問 10
高齢者の医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 医薬品の使用上の注意においては、おおよその目安として65歳以上を「高齢者」としている。
b 医薬品の取り違えや飲み忘れを起こしやすいなどの傾向があり、家族等の理解や協力も含めた配慮が重要となることがある。
c 年齢からどの程度リスクが増大しているかを判断することが容易であるため、年齢のみに着目して情報提供や相談対応することが重要である。
d 一般に高齢者は生理機能が衰えつつあり、特に、肝臓や腎臓の機能が低下していると医薬品の作用が強く現れやすく、若年時と比べて副作用を生じるリスクが高くなる。
・a b c d
1 正 誤 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 正 誤 正
4 誤 誤 正 誤
5 誤 正 誤 正
※参考記事です