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【令和元年・首都圏④】登録販売者過去問解説【主な医薬品とその作用】

過去問題・解説

問 91
毛髪用薬の配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a  ヒノキチオールは、ヒノキ科のタイワンヒノキ、ヒバ等から得られた精油成分で、抗菌、抗炎症などの作用を期待して用いられる。
b  カルプロニウム塩化物は、末梢組織において抗コリン作用を示し、頭皮の血管を拡張、毛根への血行を促すことによる発毛効果を期待して用いられる。
c  カシュウは、ウコギ科の生薬で、血行促進、抗炎症などの作用を期待して用いられる。

・a b c
1 正 正 正
2 誤 正 正
3 正 正 誤
4 正 誤 誤
5 誤 誤 正

【正解4】
b×
カルプロニウム塩化物は、末梢組織においてアセチルコリンに類似した「コリン作用」を示す
c×
記載は、チクセツニンジンの内容

カシュウは、タデ科のツルドクダミの塊根を基原とする生薬で、頭皮における脂質代謝を高めて、余分な皮脂を取り除く作用を期待して用いられます

問 92
歯痛・歯槽膿漏薬の配合成分とその配合目的の組合せの正誤について、正しい組合せはどれか。

a イソプロピルメチルフェノールーー歯肉溝での細菌の繁殖を抑える
b チモールーーーーーーーーーーーー歯の齲蝕(むし歯)により露出した歯髄を通っている知覚神経の伝達を遮断して痛みを鎮める
c カルバゾクロムーーーーーーーーー炎症を起こした歯周組織からの出血を抑える
d グリチルリチン酸二カリウムーーー歯周組織の炎症を和らげる

・a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正

【正解3】
b×
チモールは、歯肉溝での細菌の繁殖を抑える殺菌消毒成分
齲蝕により露出した歯髄を通っている知覚神経の伝達を遮断して痛みを鎮めるのは、アミノ安息香酸エチル等の局所麻酔成分

問 93
咀嚼剤である禁煙補助剤及びその配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a  噛むことにより放出されたニコチンは、主に口腔粘膜から吸収されて循環血液中に移行す る。
b  口腔内を酸性にする食品を摂取した後は、しばらくは使用を避けることとされている。
c  ニコチンは、アドレナリン作動成分が配合された医薬品との併用により、その作用を減弱させるおそれがある。
d  ニコチンは、インスリンの血糖降下作用を促進して 、効果を増強させるおそれがある。

・a b c d
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 誤 正 誤
5 誤 正 誤 正

【正解2】
c×
ニコチンは、交感神経系を興奮させる作用を示し、アドレナリン作動成分が配合された医薬品との併用により、その作用を増強させるおそれがある
d×
ニコチンがインスリンの血糖降下作用に「拮抗」して、効果を「妨げる」おそれがある

問 94
ビタミン主薬製剤の配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a  ビタミンB1は、下垂体や副腎系に作用してホルモン分泌の調節に関与するとされている。
b  ビタミンB6は、タンパク質の代謝に関与し、皮膚や粘膜の健康維持、神経機能の維持に重要な栄養素である。
c  ビタミンDは、腸管でのカルシウム吸収及び尿細管でのカルシウム再吸収を促して、骨の形成を助ける栄養素である。

・a b c
1 誤 正 正
2 誤 誤 正
3 正 正 正
4 正 正 誤
5 正 誤 誤

【正解1】
a×
記載は、ビタミンEの内容
ビタミンB1は、炭水化物からのエネルギー産生に不可欠な栄養素で、神経の正常な働きを維持する作用がある

問 95
滋養強壮保健薬の配合成分とその配合目的の組合せのうち、正しいものの組合せはどれか。

a システインーーーーーーーーーーーーーー肝臓においてアルコールを分解する酵素の働きを助け、アセトアルデヒドの代謝を促す
b アミノエチ ルスルホン酸(タウリン)ーー骨格筋の疲労の原因となる乳酸の分解を促す
c アスパラギン酸ナトリウムーーーーーーー虚弱体質、腺病質における骨歯の発育促進、妊娠・授乳期の骨歯の脆弱予防に用いられる
d ヘスペリジンーーーーーーーーーーーーービタミンCの吸収を助ける

1(a、b) 2(a、c) 3(a、d)
4(b、c) 5(b、d)

【正解3】
b×
アミノエチルスルホン酸(タウリン)は、肝臓機能を改善する
c×
アスパラギン酸ナトリウムは、骨格筋の疲労の原因となる乳酸の分解を促す。
虚弱体質、腺病質における骨歯の発育促進、妊婦・授乳期の骨歯の脆弱予防に用いられるのは、カルシウム

問 96
漢方処方製剤及び生薬製剤に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a  漢方処方製剤は、用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合には、生後3ヶ月未満の乳児にも使用することができる。
b  漢方医学は古来に中国から伝わったもので、現代中国で利用されている中医学に基づく薬剤を漢方処方製剤として使用している。
c  漢方薬を使用する場合、漢方独自の病態認識である「証」に基づいて用いることが、有効性及び安全性を確保するために重要であり、病態認識には虚実、陰陽、気血水、五臓などがある。
d  生薬製剤に使用される生薬は、薬用部位とその他の部位、又は類似した基原植物を取り違えると、人体に有害な作用を引き起こすことがある。

1(a、b) 2(a、d) 3(b、c)
4(b、d) 5(c、d)

【正解5】
a×
適用年齢の下限が設けられていない場合であっても、生後3ヶ月未満の乳児には「使用しないこと」とされている
b×
現代中国で利用されている中医学に基づく薬剤は、漢方薬ではなく「中薬」と呼ばれ、漢方薬とは明らかに別物である

問 97
生薬成分に関する次の記述のうち、 誤っているものはどれか。

1  サンシュユは、ヤマノイモ科のヤマノイモ又はナガイモの周皮を除いた根茎(担根体)を基原とする生薬で、主に強壮作用を期待して用いられる。
2  ヨクイニンは、イネ科のハトムギの種皮を除いた種子を基原とする生薬で、肌荒れやいぼに用いられる。
3  モクツウは、アケビ科のアケビ又はミツバアケビの蔓性の茎を、通例、横切りしたものを基原とする生薬で、尿量増加(利尿)作用を期待して用いられる。
4  カッコンは、マメ科のクズの周皮を除いた根を基原とする生薬で、解熱、鎮痙等の作用を期待して用いられる。
5  ブクリョウは、サルノコシカケ 科のマツホドの菌核で、通例、外層をほとんど除いたものを基原とする生薬で、利尿、健胃、鎮静等の作用を期待して用いられる。

【正解1】
記載は、サンヤクの内容
サンシュユは、ミズキ科のサンシュユの偽果の果肉を基原とする生薬で、主に強壮作用を期待して用いられる

問 98
殺菌・消毒、消毒薬及びその配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a  殺菌・消毒は物質中のすべての微生物を殺滅又は除去することである。
b  次亜塩素酸ナトリウムは、皮膚刺激性が弱いため、手指の消毒に適している。
c  ジクロルイソシアヌル酸ナトリウム(ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム)は塩素臭や刺激性、金属腐食性が比較的抑えられており、プール等の大型設備の殺菌・消毒に用いられることが多い。
d  日本薬局方に収載されているクレゾール石鹸液(クレゾール石ケン液)は、原液を水で希釈して用いられるが、刺激性が強いため、原液が直接皮膚に付着しないようにする必要がある。

・a b c d
1 誤 正 誤 誤
2 正 正 誤 誤
3 誤 誤 正 正
4 正 正 正 正
5 誤 誤 正 誤

【正解3】
a×
記載は、滅菌の内容
殺菌・消毒は、存在する微生物の数を減らすために行われる処置
b×
次亜塩素酸ナトリウムは、皮膚刺激性が強いため、通常人体の消毒には用いられない

問 99
殺虫剤の配合成分に関する次の記述のうち、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
プロポクスルは、代表的な(a )系殺虫成分であり、殺虫作用はアセチルコリンを分解する酵素(アセチルコリンエステラーゼ)と( b )に結合してその働きを阻害することによる。一般に有機リン系殺虫成分に比べて毒性は(c )。

1 aカーバメイト b不可逆的 c高い
2 aカーバメイト b可逆的  c低い
3 aカーバメイト b不可逆的 c低い
4 aピレスロイド b不可逆的 c低い
5 aピレスロイド b可逆的  c高い

【正解2】
プロポクスルは、代表的な(aカーバメイト )系殺虫成分であり、殺虫作用はアセチルコリンを分解する酵素(アセチルコリンエステラーゼ)と(b可逆的 )に結合してその働きを阻害することによる。一般に有機リン系殺虫成分に比べて毒性は(c低い

問 100
一般用検査薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a  一般用検査薬には、悪性腫瘍の検査が可能なものがあり、薬局で購入することができる。
b  対象とする生体物質を特異的に検出するように設計されていることから、正しい方法で検体を採取し、一般用検査薬を正しく使用すれば、 偽陰性・擬陽性を完全に排除することができる。
c  尿タンパク検査の場合、原則として早朝尿(起床直後の尿)を検体とする。
d  妊娠検査薬は、尿中のエストラジオールの有無を調べるものである。

・a b c d
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 誤
3 誤 誤 誤 正
4 誤 誤 正 誤
5 正 誤 正 誤

【正解4】
a×
悪性腫瘍、心筋梗塞や遺伝性疾患など重大な疾患の診断に関係するものは一般用検査薬の対象外である
b×
生体から採取された検体には予期しない妨害物質や化学構造がよく似た物質が混在することがあり、いかなる検査薬においても偽陰性・擬陽性を完全に排除することは困難である
d×
妊娠検査薬は、尿中のヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)の有無を調べるものである

※参考記事です

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