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【令和元年・四国③】登録販売者過去問解説【人体の働きと医薬品】

過去問題・解説

※2019年 10月24日 実施
香川県・ 愛媛県・ 高知県 の共通問題

全国平均合格率 43.4%
四国平均合格率 31.0%

全国平均よりも、かなり難しい問題傾向となりました。

人体の働きと医薬品
問題作成ポイントはこれ!

身体の構造と働き、薬の働く仕組み、副作用の症状等に関する基本的な知識を、購入者への情報提供や相談対応に活用できること

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令和元年(2019)・四国ブロック【午後】

人体の働きと医薬品(全20問)

問 61
消化器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

a 消化管は、口腔から肛門まで続く管で、平均的な成人で全長約9mある。
b 化学的消化とは、消化液に含まれる消化酵素の作用によって飲食物を分解することをいう。
c 胃粘液に含まれる成分は、小腸におけるビタミンAの吸収にも重要な役割を果たしている。
d 唾液に含まれるリゾチームには、細菌の細胞壁を分解する酵素作用のほか、消炎作用などもある。

a b c d
1 正 誤 正 正
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 正 誤 正

【正解2】
c×
胃粘液に含まれる成分は、小腸における「ビタミンB12」の吸収にも重要な役割を果たしている

問 62
小腸に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

a 十二指腸の上部を除く小腸の内壁には輪状のひだがあり、その粘膜表面は絨毛に覆われ、絨毛を構成する細胞の表面には、さらに微絨毛が密生して吸収効率を高めている。
b 小腸のうち十二指腸に続く部分の、概ね上部40%が空腸、残り約60%が回腸であるが、明確な境目はない。
c 空腸で分泌される腸液(粘液)に、腸管粘膜上の消化酵素が加わり、消化液として働く。
d 十二指腸には、膵臓からの膵管と胆嚢からの胆管の開口部があって、それぞれ膵液と胆汁を腸管内へ送り込んでいる。

a b c d
1 正 誤 正 正
2 正 正 正 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 正 誤 正

【正解2】
全て正しい

問 63
胆嚢及び肝臓に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

a 胆汁酸の生合成の出発物質となるコレステロールは、肝臓において産生される。
b 胆汁には、古くなった赤血球や過剰のコレステロール等を排出する役割がある。
c 胆汁に含まれる胆汁酸塩は、脂質の消化を容易にし、また、水溶性ビタミンの吸収を助ける。
d 肝臓では、必須アミノ酸以外のアミノ酸を生合成することができない。

a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 正 誤 正
4 誤 誤 正 正
5 誤 正 正 誤

【正解1】
c×
胆汁に含まれる胆汁酸塩は、脂質の消化を容易にし、また、「脂溶性ビタミン」の吸収を助ける。
d×
肝臓では、必須アミノ酸以外のアミノ酸を生合成することが「できる」。

問 64
呼吸器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

a 鼻腔から気管支までの呼気及び吸気の通り道を気道といい、そのうち鼻腔から気管までの部分を上気道という。
b かぜやアレルギーのときに大量に分泌される鼻汁には、リゾチームが含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。
c 肺自体には肺を動かす筋組織がないため、自力で膨らんだり縮んだりするのではなく、横隔膜や肋間筋によって拡張・収縮して呼吸運動が行われている。
d 肺胞の壁を介して、心臓から送られてくる血液から酸素が肺胞気中に拡散し、代わりに二酸化炭素が血液中の赤血球に取り込まれるガス交換が行われる。

a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 正 誤 正
4 誤 誤 正 正
5 誤 正 正 誤

【正解5】
a×
鼻腔から気管支までの呼気及び呼気の通り道を気道といい、「咽頭・喉頭までの部分を上気道」、「気管から気管支、肺までの部分を下気道」という。
d×
肺胞の壁を介して、心臓から送られてくる血液から「二酸化炭素」が肺胞気中に拡散し、代わりに「酸素」が血液中の赤血球に取り込まれるガス交換が行われる。

問 65
膵臓に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

a 膵臓は、消化腺であるとともに、血糖値を調節するホルモン(インスリン及びグルカゴン)等を血液中に分泌する内分泌腺でもある。
b 膵臓では、デンプンを分解する膵液アミラーゼの供給を担っているが、脂質を分解するリパーゼの供給は担っていない。
c 膵液は酸性で、胃で弱アルカリ性となった内容物を中和する。
d 膵臓は、胃の後下部に位置する細長い臓器で、膵液を空腸へ分泌する。

a b c d
1 誤 正 誤 正
2 正 誤 誤 誤
3 正 正 誤 正
4 正 誤 正 正
5 誤 正 正 誤

【正解2】
b×
膵液は、デンプンを分解する膵液アミラーゼ、脂質を分解するリパーゼなど、多くの消化酵素を含んでおり、すなわち、膵臓は、炭水化物、タンパク質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っている。
c×
膵液は「弱アルカリ性」で、胃で「酸性」となった内容物を中和するのに重要である。
d×
膵臓は、胃の後下部に位置する細長い臓器で、膵液を「十二指腸」へ分泌する。

問 66
循環器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

a 動脈及び静脈は、いずれも血管壁が収縮すると血管は細くなり、弛緩すると拡張し、自律神経系によって制御される。
b リンパ液の流れは、主に平滑筋の収縮によるものであり、流速は血流に比べて緩やかである。
c 好中球は、白血球の1/3を占め、細菌、ウイルス等の異物を認識したり、それらに対する抗体を産生する。
d 標高の高い土地での生活や重度の喫煙など、酸素が少ない環境で長期間過ごすと、血液中の赤血球の割合が増加する。

a b c d
1 誤 正 誤 正
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 誤 正
4 正 誤 正 正
5 誤 正 正 誤

【正解3】
b×
リンパ液の流れは主に「骨格筋」の収縮によるものであり、流速は血流に比べて緩やかである。
c×
記載は、リンパ球の内容。
好中球は、最も数が多く、白血球の約60%を占め、細菌やウイルス等を食作用によって取り込んで分解する。

問 67
泌尿器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

a 腎臓には内分泌腺としての機能があり、骨髄における白血球の産生を促進するホルモンを分泌する。
b 食品から摂取あるいは体内で生合成されたビタミンDは、腎臓で活性型ビタミンDに転換されて、骨の形成や維持の作用を発揮する。
c ボウマン囊は、腎小体と尿細管とで構成される腎臓の基本的な機能単位である。
d 副腎皮質ホルモンの一つであるアルドステロンは、ナトリウムの排泄を促す作用があり、電解質と水分の排出調節の役割を担っている。

a b c d
1 誤 正 誤 誤
2 誤 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 誤 正 正
5 誤 正 正 誤

【正解1】
a×
腎臓には内分泌腺としての機能もあり、骨髄における「赤血球」の産生を促進するホルモンを分泌する。
c×
「ネフロン」は、腎小体と尿細管とで構成される腎臓の基本的な機能単位である。
d×
副腎皮質ホルモンの一つであるアルドステロンは、体内に塩分と水を貯留し、「カリウム」の排泄を促す作用があり、電解質と水分の排出調節の役割を担っている。

問 68
目に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

a 角膜や水晶体には血管が通っていて、血液によって栄養分や酸素が供給されている。
b ビタミンB群が不足すると、夜間視力の低下(夜盲症)を生じる。
c 遠近の焦点調節は、主に硝子体の厚みを変化させることによって行われている。
d 結膜の充血では、白目の部分だけでなく眼瞼の裏側も赤くなるが、強膜の充血では、眼瞼の裏側は赤くならず、白目の部分がピンク味を帯びる。

a b c d
1 誤 正 正 誤
2 誤 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 誤 正 正
5 誤 誤 正 誤

【正解2】
a×
角膜や水晶体には「血管が通っておらず」、「房水」によって栄養分や酸素が供給される。
b×
「ビタミンA」が不足すると夜間視力の低下(夜盲症)を生じる。
c×
遠近の焦点調節は、主に「水晶体」の厚みを変化させることによって行われている。

問 69
外皮系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

a 真皮は、線維芽細胞とその細胞で産生された線維性のタンパク質(コラーゲン等)からなる結合組織の層である。
b メラニン色素は、皮下組織の最下層にあるメラニン産生細胞(メラノサイト)で産生され、太陽光に含まれる紫外線から皮膚組織を防護する役割がある。
c 皮膚の主な機能は、身体の維持と保護、体水分の保持、熱交換、外界情報の感知である。
d 汗腺には、腋窩などの毛根部に分布するエクリン腺(体臭腺)と、手のひらなど毛根がないところも含め全身に分布するアポクリン腺の2種類がある。

a b c d
1 誤 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 正 誤 誤
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 正 正

【正解4】
b×
メラニン色素は、「表皮」の最下層にあるメラニン産生細胞(メラノサイト)で産生される。
d×
汗腺には、腋窩(わきのした)などの毛根部に分布する「アポクリン腺(体臭腺)」と、手のひらなど毛根がないところも含め全身に分布する「エクリン腺」の2種類がある。

問 70
筋組織に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。

a 骨格筋は、自律神経系で支配されるのに対して、平滑筋及び心筋は体性神経系に支配されている。
b 筋組織は、筋細胞と結合組織からできているのに対して、腱は結合組織のみでできているため、伸縮性が高い。
c 骨格筋は、横紋筋とも呼ばれ、自分の意識どおりに動かすことができる随意筋である。
d 骨格筋の疲労は、運動を続けることでグリコーゲンが減少し、酸素や栄養分の供給不足が起こるとともに、グリコーゲンの代謝に伴って生成する乳酸が蓄積して、筋組織の収縮性が低下する現象である。

a b c d
1 正 誤 誤 誤
2 正 正 誤 誤
3 誤 誤 正 正
4 誤 正 正 誤
5 正 正 誤 正

【正解3】
a×
骨格筋は「体性神経系」で支配されるのに対して、平滑筋及び心筋は「自律神経系」に支配されている。
b×
筋組織は筋細胞と結合組織からできているのに対して、腱は結合組織のみでできているため、「伸縮性はあまりない」。
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